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本記事は、エレクトロニクス実装学会発行の機関紙「エレクトロニクス実装学会誌」Vol.22 No.2 pp.195-198に掲載された「少量添加で樹脂素材の熱伝導率を向上させる ウィスカーフィラーの開発」の抜粋です。全文を閲覧するにはエレクトロニクス実装学会の会員登録が必要です。会員登録、当該記事の閲覧は、エレクトロニクス実装学会のホームページからお進みください。

 われわれの開発するAlNウィスカーフィラーとは、太さが数μmのロッド状粒子や繊維形状のAlN単結晶素材である1)図1)。これを樹脂に添加することで、樹脂素材の熱伝導率を飛躍的に向上させる。特徴は、他のフィラーと比較して少量の添加でも熱伝導率が大きく向上する点である。

図1. AlN ウィスカーフィラーのSEM 像。各々は六角形の断面を持つ。AlN は六方晶であることから、単結晶であることが分かる。
図1. AlN ウィスカーフィラーのSEM 像。各々は六角形の断面を持つ。AlN は六方晶であることから、単結晶であることが分かる。
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 放熱の問題は、さまざまな電気・電子機器において課題となっている。次世代自動車を例にとってみると、モータ駆動のためのパワーユニットに用いられるパワーデバイスも冷却が大きな課題になっている。また、モータそのものの性能も熱の影響を受ける。バッテリーも適当な温度で維持することが必要となってくる。自動運転に必要なミリ波レーダなども熱の問題を抱えている。今後、人工知能などを活用する場合、高性能コンピュータを搭載する必要もあり、そこでも放熱が機器の性能向上において重要課題となってくる。また、われわれは普段の生活において暗に大量のデータにサーバやデータセンターを活用しているが、データセンターは全世界の消費電力の約2%に相当する電力を消費しており、その多くが冷却用の空調に使われている。今後、人工知能技術などの発展によりデータセンターが消費電力量に占める割合はますます増加し、放熱技術が省エネルギに及ぼす効果も大きくなる。

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