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 BMWの現行3シリーズを分解した。BMW3シリーズは、同社の基幹車種であり、欧州を中心とした世界の部品で構成していることが分かった。今回はパワートレーンとボディーについて報告する。

* ひろしま産業振興機構カーテクノロジー革新センターが運営するベンチマーキングセンター利活用協議会が、広島国際学院大学自動車短期大学部(広島市安芸区)で実施したもの。

新設計エンジンとZF製8速AT

 7代目である現行3シリーズの中で、今回の対象車種は、セダンの「320iMスポーツ」日本モデルである(図1、2)。

図1 「BMW3シリーズ」セダンのホワイトボディー
図1 「BMW3シリーズ」セダンのホワイトボディー
ひろしま産業振興機構カーテクノロジー革新センターが運営するベンチマーキングセンター利活用協議会が実施した。分解した場所は、広島国際学院大学自動車短期大学部。
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図2 「BMW3シリーズ」セダン
図2 「BMW3シリーズ」セダン
2018年のパリショーで公開された。日本では2019年1月末に発表となった。全長は先代から70mm増加の4715mm、全幅は25mm拡大の1825mm。全高は、1440mm。ホイールベースは40mm延長され2850mmとなった。前後車軸間の質量配分は50:50。
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 パワートレーンは、2.0Lガソリン直噴直列4気筒ターボエンジンを搭載。燃料噴射圧は従来型から200bar高い350barになり、燃焼室にはより細かい噴霧を実現して燃焼効率を高めた。クランクシャフトは軽量化した(図3)。分解した車両は、道路事情などを考慮して専用設定されたことで、最高出力は135kW(184PS)、最大トルクは300N・mとなる。

図3 エンジン部品
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図3 エンジン部品
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図3 エンジン部品
(左)シリンダーヘッド。バルブトロニック(無段階可変バルブ制御)やダブルVANOS(吸排気可変カムシャフト制御)システムを備える。(右)クランクシャフト。従来型より軽くした。

 エンジン周りの個々の部品を見ていく。ガソリンエンジンには、排気の流路を2系統に分けてタービンを作動させるツインスクロール式ターボチャージャーを採用する。2018年に米ハネウェルから独立した米ギャレットモーション製で、生産地はルーマニアである(図4)。

図4 ターボチャージャーは米ギャレットモーション製
図4 ターボチャージャーは米ギャレットモーション製
排気量2.0Lの直列4気筒直噴ガソリンターボエンジンに組み込むターボチャージャーは、2018年にハネウェルから独立した米国ギャレットモーション製でルーマニアで生産したもの。
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 8速ATは、ZFグループ製である(図5)。変速機のケーシングは、ベトナムの金属鋳造製品メーカーであるユーロキャスト工業(EuroCast JSC)製。ドライブシャフトは、英国GKN製で、生産地はドイツである。

図5 ZF製の8速AT
図5 ZF製の8速AT
BMW製品では定番の後輪駆動用の変速機。ケーシングはベトナムのユーロキャスト工業製。
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