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 ダイカスト製品を手掛けるリョービは、パワートレーン系を中心に、エンジンのシリンダーブロックや変速機のハウジングケースなどを製造している。同社の量産品と試作品を、パワートレーン/ボディー/シャシー関連と、電動化に向けた製品技術を2回に分けて紹介する。

パワートレーン関連

 リョービの供給先は特定の自動車メーカーに偏ることはなく、トヨタやSUBARUをはじめ、すべての日本メーカーをカバーする。部品メーカーについても、変速機メーカーであるアイシングループやジヤトコなど幅広い。海外メーカーも、米GMやFord(フォード)、欧州系ではVolkswagen(フォルクスワーゲン)などに渡る。リョービの事業別の売り上げでは、ダイカスト事業が87%を占め、ダイカスト製品の売り上げの96%が自動車部品である。

 ここからは、2020年1月にドイツ・ニュルンベルグで開催された圧力鋳造技術専門見本市「ユーロガス2020」において展示されたリョービの製品群についてレポートしていく。最新のリョービの製品群について報告する(図1、2)。ダイカスト製品の主要な部品といえるエンジン関連では、シリンダーブロックのライナーレス化による軽量化技術がよく知られている(図3)。リョービはシリンダーブロックをはじめ、低圧鋳造品のシリンダーヘッド(SUBARU)も生産している。海外メーカー向けには、直噴ガソリン直列3気筒ターボエンジン用のシリンダーブロック(グループPSA)を生産する(図4)。

図1 「ユーロガス2020」でのリョービの部品展示
図1 「ユーロガス2020」でのリョービの部品展示
2020年1月にドイツ・ニュルンベルグで開催された「ユーロガス2020」のリョービの展示ブース。量産品や現在開発中の構造部品など、多くの部品を組み合わせた実車大のディスプレイなどを展示した。
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図2 エンジンや電動化部品などダイカスト製品の展示
図2 エンジンや電動化部品などダイカスト製品の展示
ユーロガス2020では、計37点のダイカスト製品が展示された。
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図3 ライナーレス化したシリンダーブロックの試作品
図3 ライナーレス化したシリンダーブロックの試作品
ボア面の溶射に適合する素材品質が求められる。
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図4 グループPSAの直噴ガソリン直列3気筒エンジン用シリンダーブロック
図4 グループPSAの直噴ガソリン直列3気筒エンジン用シリンダーブロック
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 変速機関連では、薄肉化が難しい製品についても軽量化を進めており、中でもケーシング部品に注力している。リョービが試作したコンバーターハウジングは、高度な鋳造技術によって、大型鋳造品でも薄肉化できることを示す(図5)。

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図5 薄肉化を施したコンバーターハウジングの試作品
図5 薄肉化を施したコンバーターハウジングの試作品
(上)肉厚3mm、(下)肉厚1.5mm。
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