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 フランスGroupe PSA(グループPSA)と欧米Fiat Chrysler Automobiles(FCA)の経営統合によって新会社オランダStellantis(ステランティス)が2021年1月に設立された。同社プジョー(Peugeot)ブランドの小型車「208」がモデルチェンジし、2代目となった。ガソリンエンジン車に加え、電気自動車(EV)が加わった。今回はEVである「e-208」に試乗した。

外観はガソリンエンジン車とほぼ同様だが、EVではラジエーターグリルやプジョーのライオンマークに車体色と同じ配色が加わる
外観はガソリンエンジン車とほぼ同様だが、EVではラジエーターグリルやプジョーのライオンマークに車体色と同じ配色が加わる
(撮影:筆者)
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 208は、Bセグメントに分類され、競合車にはフランスRenault(ルノー)「ルーテシア」、ドイツDaimler(ダイムラー)Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)「Aクラス」、トヨタ自動車「ヤリス」、ホンダ「フィット」などがある。ただ、EVがあるのは208だけだ。e-208の車両価格は389万9000円(税込み)からで、グループPSAの日本法人は「輸入車で最も安いEV」としている。

 今回試乗したのは、上級車種の「GT Line」だ。標準車の「Allure」との違いは、大きなところではタイヤ寸法と、注文装備のパノラミックサンルーフの有無くらいである。

 e-208の電気駆動系統は、同社のSUV(多目的スポーツ車)タイプのEVである「e2008」と同じだ。しかし、コンパクトハッチバックのe-208は車両重量が100kgほど軽く、それによって一充電走行距離がJC08モードで403kmと、e2008の385kmに比べて長くなっている。

 先に試乗を済ませていたe2008も魅力的なEVだったが、e-208はいっそう身近なEVとして、対面しただけで大いに購入意欲をそそられた。手ごろな大きさで扱いやすそうなことに加え、新しい208の外観の造形自体に好感を持てる。さらにEVのe-208になるとラジエーターグリルやプジョーのライオンのマークに、車体色と同じ配色が加えられ、上級車の趣が増す。

 ドアを開けて目に入る座席は、淡い色のアルカンタラを基本とするが、座席の両脇は黒のテップレザー仕立てとなっており、ツートーンの見栄えは上級車種の雰囲気をもたらす。EVならではの静粛性や落ち着きによって乗り味も高級に感じるに違いない――。そういう期待を対面したところから抱かせるクルマである。

ツートーンの座席は、室内におしゃれな雰囲気をもたらす。座り心地や体の支持は申し分ない
ツートーンの座席は、室内におしゃれな雰囲気をもたらす。座り心地や体の支持は申し分ない
(撮影:筆者)
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 実際に運転を始めると、EVであれば当然だが、発進では十分な力があり、滑らかに動き出す。そこから先の加速も申し分ない。EVに乗って、動力性能に力不足を感じることはほとんどない。

ステアリングホイールの上からメーターを見るプジョー特有のコックピット。その分ステアリングホール系が小さくなり、操作しやすいとの声がある
ステアリングホイールの上からメーターを見るプジョー特有のコックピット。その分ステアリングホール系が小さくなり、操作しやすいとの声がある
(撮影:筆者)
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