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 スウェーデンVolvo(ボルボ)は、2030年に電気自動車(EV)メーカーになると宣言した。そして、EV第1弾となる「C40」の概要を発表し、国内市場へは21年秋に「ファーストエディション」を100台限定で導入する予定としているが、当面はプラグインハイブリッド車(PHEV)の充実を進める。

 今回試乗したのは、SUV(多目的スポーツ車)「XC90」「XC40」のPHEVだ。XC90は、16年に現行車が導入された際にPHEVも導入されている。XC40は、今回が初めてのPHEVとなる。

ボルボ・カー・ジャパンが販売に力を入れるXC90、XC40のPHEVに試乗した
ボルボ・カー・ジャパンが販売に力を入れるXC90、XC40のPHEVに試乗した
(撮影:筆者)
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 両車は、車格の違いによって異なるプラットフォームを用いる。XC90はほかの90シリーズや60シリーズと共通の「SPA」と名付けられたプラットフォームを利用する。一方、XC40はより小型の車種用となる「CMA」と呼ばれるプラットフォームを用いる。CMAは、C40の発表でも明らかなようにEVも視野に入れた構造だ。SPAはPHEVまでの対応となるため、より大型車種のEVは新たに設計されるプラットフォームを使うことになる。

 XC90のPHEVは、ターボチャージャーとスーパーチャージャーを備えるガソリンエンジンに加え、後輪側に専用のモーターを用いる。前輪側のエンジンには、モーター機能付き発電機(ISG)も備える。後輪をモーターのみで駆動し、4輪駆動化する手法は、トヨタ自動車のハイブリッド車(HEV)や、三菱自動車のPHEVでも用いられてきた。

 導入当初のXC90は、ボルボとしてPHEVの第1弾であったため、ハイブリッド走行でのガソリンエンジンとモーターの出力は、エンジン車に比べるとやや力不足を感じさせるところがあった。PHEVの車両重量の増加分がそれを体感させたのだろう。しかし、今回はモーター出力の制御やエンジンとの協調も熟成が進み、動力諸元の数値は変わらないが、違和感のない自然な走りを実感した。走行中の全体的な静粛性を含め、ボルボの上級車種としての趣を深めていた。