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 ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)グループの中でプレミアム(高級車)ブランドに位置づけられる同Audi(アウディ)の小型車「A3」がフルモデルチェンジ(全面改良)した。

かつてのA4を思い出させ、国内での利用に適切な大きさに収まる4ドアセダン
かつてのA4を思い出させ、国内での利用に適切な大きさに収まる4ドアセダン
(撮影:筆者)
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 VWの「ゴルフ」も同じくフルモデルチェンジを迎え、両車はプラットフォームを共用する。それでも車体寸法は若干A3の方が大きい。より大柄になり、また車高の低さにより精悍(せいかん)さも高めている。

荷室は奥行きがあり、実用性は十分だろう
荷室は奥行きがあり、実用性は十分だろう
(撮影:筆者)
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 プラットフォームを共用することにより、サスペンション形式は同様であり、また排気量が通称1.0Lと呼ばれる999ccの直列3気筒ガソリン直噴ターボエンジンも共通になる。ただし、現在日本に導入されている上級エンジンについては、ゴルフが1.5Lの直列4気筒であるのに対し、A3の場合はスポーツ車「S3」の位置づけになることもあり、2.0Lに排気量が大きくなる。またゴルフは1.0L、1.5Lともに48Vのマイルドハイブリッド仕様であるのに対し、S3の2.0Lは通常のエンジン車だ。

 変速機は、いずれも7速のDCT(デュアルクラッチ変速機)であり、アウディでは「Sトロニック」、VWは「DSG」と呼ばれる。

 A3はプレミアムブランドの小型車であるため、クルマに乗り込むとダッシュボードなどを含め加飾が多くなり、高付加価値のクルマとの印象を与える。対するゴルフは、質実剛健さが前面に押し出され、堅実な実用車を手に入れたという実感をもたらす。内装の精緻な仕上げはどちらも共通しており、室内の印象の違いはまさに好みによる。

プレミアムブランドとなるアウディは、ゴルフに比べて室内の装飾が多くなる
プレミアムブランドとなるアウディは、ゴルフに比べて室内の装飾が多くなる
(撮影:筆者)
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 A3に優位性があると感じたのは、まずシフト操作である。両車とも同じようにバイワイヤにより、レバーを使ってはいてもスイッチ的な操作感覚なのだが、例えばイグニッションスイッチがゴルフでは分かりにくいのに対し、A3はほかのアウディ車と同じように丸い形状で、シフトとは別になっており、操作しやすい。シフト操作のうち、Pを選択する際、Pスイッチの位置がシフトレバーの脇なので、こちらも発見しやすい。ゴルフのスイッチ配置は単に一列に並べただけで、運転者の操作性への配慮に欠けていた。

ゴルフに比べ、操作性に配慮したシフト周り。ただし、Pスイッチがレバーと別であるのは迷いやすい
ゴルフに比べ、操作性に配慮したシフト周り。ただし、Pスイッチがレバーと別であるのは迷いやすい
(撮影:筆者)
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