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【質問2】契約改定によって、クラウドサービスのビジネスにどのような影響が及ぶと思われますか? 
【回答】仕分けが起こる?

 アイデアと実力を備えた業者でも、資金に余力のない会社にとって、今回の改定は間違いなく痛手になる。そのため、事業継続が困難になるケースも生じてしまう可能性が高い。一方でアイデアが優れていれば代替案も生まれてくる。NVIDIAのみならず、一般に販売しているチップを使う限り、チップメーカーの意図する、もしくは定義する使い方だけに固執していては差異化は生まれない。

 NVIDIAの上位プロセッサーだけでシステムを組めるユーザーは契約改定の影響を受けない。契約改定を受け入れることができる業者は、痛手であってもシステムを上位プロセッサーで再構築し、事業を発展させるはずだ。結果として値上げが連鎖して、利用料が上がるというベンチマークも必要ではないだろうか。

 問題は、実力もアイデアもあり、上位プロセッサーに切り替えられないケース。しかし実力を備えた業者には、別のシステム(米AMDのGPUやIntelのFPGAなど)を使ってでも同等の処理ができるシステムを作りだせる可能性もある。

 AIやクラウドサービスなど拡大局面にある応用シーンでの契約改定は、結果として業界全体に新たな仕分けを起こす可能性が考えられる。上記のように継続、受け入れ、変更が起きることになるだろう。この3つの仕分けの中で、最もブレイクスルーが起こりやすいのは、変更である。一時的に痛手であっても、実力のあるユーザーは代替案を探し、必ずや新たなクラウドサービス発展の方向性を打ち出してくるものであろうととらえたい。

 NVIDIAや米Qualcommに関しては、長年半導体業界にいて、幾度となく、しかも具体的に、あちこちから「XXXがダメだ」「何々が分かっていない」といったネガティブな意見を聞く。また実際に問題に直面しているユーザーもいる。ネガティブな声はけっして今回初めて生まれたものではなく、常時業界を取り巻いている。それはNVIDIAに限った話ではない。日本メーカーとて同様の側面も持っている。

 EOLが原因で倒産する会社もあれば、価格改定で倒産する会社もある。それは常時起こっていることだ。実力のある業者には、実力を発揮できる別の仕組みを打ち立てていただけることを期待したい。