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【質問2】量子コンピューターの普及は、半導体ビジネスの成長に、どのような効果をもたらすと思われますか?
【回答】 AI関連市場の拡大による成長加速

 さきほど、後述すると書いた、D-Waveが爆発的なブームになっている背景と、本問の回答を述べる。

 D-Waveは、人工知能(AI)の教師なし学習のクラスタリングを超高速で行うことができる点が高く評価されている。つまり、D-Waveを活用すれば、学習済みモデルの構築(=ディープラーニング)が短時間で効率的に行える。

 目下、D-Waveを活用しようとしている企業と、その用途の一例を以下に挙げる。

・Google:動体認識、機械学習
・米ロッキード・マーチン(Lockheed Martin):ソフトウエアのバク発見
・米航空宇宙局(NASA):スケジュール最適化
・CMEグループ:ポートフォリオ最適化
・ハーバード大学:タンパク質解析

 すべて、AIの活用が有望視される領域である。量子コンピューター・ブームの背景には、AIに絡んだビッグデータ解析という強いニーズが存在しているのである。

 量子コンピューターをディープラーニングに活用することによる半導体業界への影響は、GPUなどのディープラーニング用デバイスの需要減というネガティブなものも考えられる。しかし、私は業界全体では大きなプラスになると考える。

 ディープラーニングは、AIデバイスに不可欠な学習済みモデルの製造工程であり、初期投資のようなものである。製造・投資期間の短縮と効率化は、産業界の発展という観点からみると、プラスであろう。量子コンピューターによって、AI関連のハイテク業界、半導体市場はさらに大きな発展を遂げよう。