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 IoTや人工知能(AI)のセミナー会場は、どこも大入り満員である。そこには、経営者や管理職から、「会社の仕事の効率化や競争力向上につながるIoTやAIの活用法を勉強してこい」という命を受けた人たちがたくさん詰め掛ける。しかし、そうした命令を出している経営者や管理職自身は、IoTやAIの活用によって大きなインパクトがもたらされることを実感しているのだろうか。世の中の話題になっているから、その真贋を部下に探らせようといった状況の人が多いのではないか。

 「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という孫子の教えは、春秋戦国の世も今も変わらない。経営を正しく導くためには、外部環境と内部で起こっていることを、将である経営者がいかに具体的かつ客観的に把握できていることが大前提になる。経営者や管理職が、IoTやAIの一番の使い手にならないと意味がない。

 日本のものづくり企業経営者の危機感の欠如を激しく糾弾している2018年版の「製造基盤白書(通称、ものづくり白書)」の総論(参考文献)を題材にして、日本のものづくりの危機の本質を議論している今回のテクノ大喜利。4番目の回答者は、Grossbergの大山聡氏である。同氏は、日本のものづくりの危機の解消は、経営者がいかにデータを使いこなすかに掛かっていることを訴えている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
大山 聡(おおやま さとる)
Grossberg 代表
大山 聡(おおやま さとる)  1985年東京エレクトロン入社。1996年から2004年までABNアムロ証券、リーマンブラザーズ証券などで産業エレクトロニクス分野のアナリストを務めた後、富士通に転職、半導体部門の経営戦略に従事。2010年よりIHS Markitで、半導体をはじめとしたエレクトロニクス分野全般の調査・分析を担当。2017年9月に同社を退社し、同年10月からコンサルティング会社Grossberg合同会社に専任。
【質問1】ものづくり白書 2018の総論の中で、特に共感した部分はどこですか?
【回答】「特に経営資源としての「データ」の重要性は著しく高まっている」という点
【質問2】ものづくり白書 2018の総論の中で、違和感を覚えた部分はどこですか?
【回答】「過去の成功体験を過信して、楽観的な見通しに安住している」とは思えない
【質問3】ものづくりの競争力を高めるため、「日本の経営者はここを改めるべき」と思われることをお聞かせください。
【回答】自社の強み・勝負すべきポイントを明確にし、それをサービスとして顧客に提供すること