オープンソースでロイヤルティーフリーなCPUの命令セットアーキテクチャー(Instruction Set Architecture:ISA)の中国企業による活用動向に注目が集まっている。米中経済戦争によって、中国企業は、欧米企業製の半導体チップやIPの継続的な利用に不安を抱える状態になった。使い勝手のよいオープンソースであるRISC-Vは、そんな中国企業にとって、極めて魅力的で活用価値の高いISAに映っているはずだ。
既に、中国アリババ(Alibaba)グループの平頭哥半導体(Pingtouge Semiconductor)は、AI(人工知能)、5G(第5世代移動通信システム)、IoT(Internet of Things)、自動運転車に向けたRISC-Vプロセッサー「Xuantie 910」を発表した。さらに、米国のブラックリストに載り、英アーム・ホールディングス(Arm)のプロセッサ―への技術アクセスができなくなったファーウエイ(Huawei)グループのハイシリコン(HiSilicon)が、今後RISC-Vの利用に傾注していくのではという見方も出ている。
時代の要請に応える技術としてRISC-Vがブレイクする条件や効果的な活用先について議論している今回のテクノ大喜利。2番目の回答者は、元某ハイテクメーカーの半導体業界OB氏である。同氏は、RISC-Vが中国の電子業界や半導体業界を支え、中国企業がRISC-Vのブレークを後押しする構図が生まれる可能性を示唆している。
某社リサーチャー
