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 オープンソースでロイヤルティーフリーなCPUの命令セットアーキテクチャー(Instruction Set Architecture:ISA)の中国企業による活用動向に注目が集まっている。米中経済戦争によって、中国企業は、欧米企業製の半導体チップやIPの継続的な利用に不安を抱える状態になった。使い勝手のよいオープンソースであるRISC-Vは、そんな中国企業にとって、極めて魅力的で活用価値の高いISAに映っているはずだ。

 既に、中国アリババ(Alibaba)グループの平頭哥半導体(Pingtouge Semiconductor)は、AI(人工知能)、5G(第5世代移動通信システム)、IoT(Internet of Things)、自動運転車に向けたRISC-Vプロセッサー「Xuantie 910」を発表した。さらに、米国のブラックリストに載り、英アーム・ホールディングス(Arm)のプロセッサ―への技術アクセスができなくなったファーウエイ(Huawei)グループのハイシリコン(HiSilicon)が、今後RISC-Vの利用に傾注していくのではという見方も出ている。

 時代の要請に応える技術としてRISC-Vがブレイクする条件や効果的な活用先について議論している今回のテクノ大喜利。2番目の回答者は、元某ハイテクメーカーの半導体業界OB氏である。同氏は、RISC-Vが中国の電子業界や半導体業界を支え、中国企業がRISC-Vのブレークを後押しする構図が生まれる可能性を示唆している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
半導体業界OB(はんどうたいぎょうかいOB)
某社リサーチャー
半導体業界OB(はんどうたいぎょうかいOB) 半導体産業をはじめとする電子産業全般で豊富な知見を持つ某ハイテクメーカーのOB。某国公認会計士でもある。現在は某社でリサーチャーを務め、市場の動きをつぶさにウォッチしている。
【質問1】RISC-Vの普及の起爆剤となる出来事またはキラーアプリケーションは何だと思われますか?
【回答】中国版RISC-Vの誕生
【質問2】RISC-Vの活用によってイノベーションが生まれると思われる業種、業界はどこだと思われますか?
【回答】社会インフラ業界
【質問3】RISC-Vの活用を早期に積極化すべき日本企業は、具体的にどこだと思われますか?
【回答】日立製作所や三菱電機