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 2020年は、数字の切りの良さと東京オリンピック・パラリンピック開催のような大きなイベントがあることから、多くの企業の技術開発や国家プロジェクトなどで、マイルストーンとなる成果の開発目標期日として設定されている年である。さらに、第5世代移動通信システム(5G)の本格的商用サービスの開始や、自動運転車の試験的運用など、エレクトロニクス関連で大きなインパクトをもたらすと思われる大きな動きもある。

 2020年最初のテクノ大喜利となる今回は、通常はその年末に選ぶべきエレクトロニクス・機械分野での「〇〇 of the Year」を、各回答者の見地から、注目すべきトピック、技術、企業の3つの側面から大胆に予想してみた。1番目の回答者は、利用現場に根差した人工知能(AI)やIoTに関連する技術の提案で豊富な実績を持つフィックスターズの塩田靖彦氏である。同氏は、2020年に急激な進展を遂げる分野として、日本の企業や研究機関での量子コンピューターの取り組みを挙げた。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
塩田靖彦(しおた やすひこ)
フィックスターズ 執行役員、ソリューション第一事業部長
塩田靖彦(しおた やすひこ) 日本アイ・ビー・エムで国内外の半導体プロセスおよび液晶パネルの生産技術開発を中心に従事し生産技術開発部長を担当。その後テクノロジーソリューションを提案する部門の営業部長として国内の製造装置・医療機器分野を担当。2016年にフィックスターズに執行役員兼ソリューション事業部長として参画。医療や金融、産業機器分野でのソフトウエア高速化サービスやIoT向けAIソリューションなどのビジネスを主導している。
【質問1】2020年、社会や産業界、エレクトロニクス業界に最も大きなインパクトを及ぼすと思われる動き「Topic of the Year 2020」は何だと思われますか?
【回答】 Society 5.0の提唱する未来が見える年
【質問2】開発動向を注視したい技術、進歩を期待したい技術「Technology of the Year 2020」は何でしょうか?
【回答】量子コンピューターが実証実験に使えるレベルになる
【質問3】最も動向を注視したい企業「Company of the Year 2020」は何でしょうか?
【回答】量子コンピューターの利活用に取り組んでいる企業