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 2020年のエレクトロニクス業界やIT業界を語るとき、必ず出てくるキーワードが第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスの開始である。スマートフォンのさらなる高性能化を促すだけではなく、自動運転技術やファクトリーオートメーション(FA)の発展など広範な分野にインパクトがもたらされると期待されている。

 ただし、5Gには4G以前の携帯電話網の進化とは大きく違う点がある。5Gの効果をすぐに実感できる応用があるわけではなく、その潜在能力を引き出す応用を、さまざまな業界のサービス事業者やユーザーが新規開拓する必要がある点である。

 本来なら年末に選ぶべきエレクトロニクス・機械分野での「〇〇 of the Year」を、あえて2020年初頭に各回答者の見地から大胆予想している今回のテクノ大喜利。3番目の回答者は、無線技術のスペシャリストであるアンプレット通信研究所の根日屋英之氏である。同氏は、2020年は、5G関連のインフラ整備と応用開拓が本格的に始まる年であって、ユーザーが5Gの活用で大きな恩恵を受ける年ではないことを強調している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
根日屋 英之(ねびや ひでゆき)
アンプレット通信研究所 所長
根日屋 英之(ねびや ひでゆき) 1980年に日産自動車、1981年に東京大学生産技術研究所、1984年に日立湘南電子、日立製作所に勤務。1987年に無線通信機やアンテナの受託設計を業務とする株式会社アンプレットを起業し代表取締役社長に、2016年に無線通信技術に関するコンサルタント業務を行うアンプレット通信研究所(http://amplet.tokyo/)を設立し代表に就任。株式会社アンプレット設立後は、東京電機大学の非常勤講師、東京大学の特任研究員、国内外の無線通信機器メーカー、携帯電話メーカー、アンテナメーカーの役員や技術顧問を兼務。現在は、アンプレット通信研究所の所長、人体通信コンソーシアムの主催者、人と車と家をつなぐV2HH研究会の主催者、日・韓 合同 人体通信研究会の日本側幹事、日本大学大学院の先端技術特論 担当講師、峰光電子株式会社の技術顧問を務める。博士(工学)。
【質問1】2020年、社会や産業界、エレクトロニクス業界に最も大きなインパクトを及ぼすと思われる動き「Topic of the Year 2020」は何だと思われますか?
【回答】5Gに注目しているが、2020年には社会の劇的な変化は起こらない
【質問2】開発動向を注視したい技術、進歩を期待したい技術「Technology of the Year 2020」は何でしょうか?
【回答】人と機械のコミュニケーション(近距離無線と人体通信)
【質問3】最も動向を注視したい企業「Company of the Year 2020」はどこでしょうか?
【回答】企業の枠を超えた組み合わせ商品を企画できる企業