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 移動体通信システムは、データ活用社会の基盤を支えるインフラである。その進化は、より豊かな生活や高付加価値なビジネス、効率的な社会活動の実現を後押しする。ただし、単なる高速化だけを行っても、応用システムの価値向上への寄与は少なくなってきている。そればかりか、使い勝手の良くない高い周波数帯の電波の利用が必須になるなど弊害が多い。ともすれば、応用システムの退化さえ招きかねない。

 6Gへの期待と応用について、緩くワイガヤ的に議論している今回のテクノ大喜利。4番目の回答者は、アーサー・ディ・リトル・ジャパンの赤山真一氏である。同氏は、移動体通信システム単独での進化を論じるのではなく、応用システム全体の進化を俯瞰(ふかん)し、要素技術の進化を体系的に論じる必要が出てきていることを指摘している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
赤山 真一(あかやま しんいち)
アーサー・ディ・リトル・ジャパン パートナー
赤山 真一(あかやま しんいち) 東京大学大学院終了後、大手移動体通信企業を経てアーサー・ディ・リトル・ジャパンに参画。ADLにおける主な担当領域は、通信・ICTサービス・エレクトロニクス等の企業に対する事業戦略の策定支援。現在も上記領域の企業に対して中長期事業戦略、R&D戦略などを多数支援。グローバルTIME(Telecom, Information-Technology, Media, Electronics)プラクティスの日本代表。
【質問1】6Gでは、現状の4Gや、これから実用化する5Gで抱えている、どのような課題の解決に挑むべきと思われますか?
【回答】6Gという技術の枠組みにこだわることなく、社会・経済的に意味のある課題にフォーカスすべき
【質問2】6Gは、どのような機器やシステムの進歩を後押しする技術であって欲しいと思われますか?
【回答】社会にあまねく広がるモノ・センサーの接続・認証・利用を、通信にこだわらずに簡易に実現する技術
【質問3】6Gを応用した未来の移動通信システムには、どのような機能・性能の実現を期待しますか?
【回答】「通信システム」という自己定義を発展的に解消し、社会のインフラに溶け込む形を目指すべき