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 一般消費者が購入し、利用する工業製品は、安全第一であることが重要だ。これは、電子機器はもとより、おもちゃや洗剤などあらゆるジャンルの製品に共通することだ。ただし、ある程度の安全上のリスクを許容し、得られる利便性をはかりにかけながら開発・販売し、大市場を形成している製品が2つある。ひとつは交通事故の危険性が常につきまとう自動車、もうひとつはバッテリーの爆発・発火の危険性を残しているノートパソコンやスマートフォンなど携帯機器である。

 日常的に交通事故が起きている自動車に比べれば、携帯機器の爆発事故が頻繁に起きているわけではない。しかし、万全の安全性が確保できないことから、人が常に身に着けるような機器に応用しにくい面があるのは確かだ。交通事故のリスクを最小化するために自動運転車が実用化に向かういま、携帯機器のバッテリーにも全固体電池というブレークスルーが登場している。

 全固体電池の実用化によって、携帯機器の進化にどのようなインパクトが及ぶのか、議論している今回のテクノ大喜利。4番目の回答者は、服部コンサルティング インターナショナルの服部 毅氏である。同氏は、現在実現できている全固体電池で生まれる可能性のある新たな携帯機器の姿を語ると同時に、既存の携帯機器の安全性を向上させるためのさらなる進化への期待を語っている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
服部 毅(はっとり たけし)
服部コンサルティング インターナショナル 代表
服部 毅(はっとり たけし) 大手電機メーカーに30年余り勤務し、半導体部門で基礎研究、デバイス・プロセス開発から量産ラインの歩留まり向上まで広範な業務を担当。この間、本社経営/研究企画業務、米国スタンフォード大学 留学、同 集積回路研究所客員研究員なども経験。2007年に技術・経営コンサルタント、国際技術ジャーナリストとして独立し現在に至る。The Electrochemical Society (ECS)フェロー・終身名誉会員。マイナビニュースや日経xTECHなどに、グローバルな見地から半導体・ハイテク産業動向を随時執筆中。近著に「メガトレンド半導体2014-2023(日経BP社)」「表面・界面技術ハンドブック(NTS社)」「半導体・MEMSのための超臨界流体」(コロナ社)がある(共に共著)。
【質問1】全固体電池の活用によって、最も大きな変化を遂げると思われる携帯機器は何でしょうか?
【回答】ヒアラブル機器
【質問2】もしも、あなたが携帯機器の開発者ならば、全固体電池の特徴を生かして、どのような機器を開発しますか?
【回答】ブレスレット型フレキシブル・スマートフォン
【質問3】携帯機器のさらなる進化に向けて、今後の全固体電池にはどのような進化・改善を期待しますか?
【回答】大容量化、フレキシブル化