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 仮想化技術の活用は、システム開発の指針や進め方、文化を大きく変える。しかも、活用に伴って求められるコスト面での追加負担は大きい。このため、よほど魅力的なメリットがあるか、もしくはやむを得ない事情がない限り、なかなか活用には動かない。

 自動車に組み込むシステムでは、近い将来に仮想化技術をフル活用することが各自動車メーカーのコンセンサスとなっている。これは、100年に1度と呼ばれる自動車業界の大変革に適応できる車載システムを開発するためには、仮想化技術の活用が必須になるからだ。要するに、コストのかかる技術かもしれないが、活用しないと自動車メーカーの未来が閉ざされるということだ。

 仮想化技術の利用が組み込みシステムの構成に与えるインパクトについて議論している今回のテクノ大喜利。2番目の回答者は、組み込みシステム向けソリューションのベンダーであるユークエストの冨岡 理氏である。組み込みシステム開発の現場に身を置く同氏は、IT系システムとET(組み込み)系システムそれぞれの特徴を整理。仮想化技術の利用のメリットを感じる要因を考察した。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
冨岡 理(とみおか おさむ)
ユークエスト ソフトウェア事業部 事業部長
冨岡 理(とみおか おさむ) 1992年神戸製鋼所入社。VxWorksの日本市場立ち上げから成功までを体験。2003年に事業譲渡による東電ユークエスト設立ともに転籍、一貫して組込みソフト、IoTシステムの営業及びマーケティングに関わり、2020年4月より現職。(一社)組込みシステム技術協会理事 ET事業本部副本部長。
【質問1】組み込みシステムの応用の中で、どのような応用から仮想化技術の利用が広がると思われますか?
【回答】現時点では、組み込みシステムへの仮想化技術の活用にメリットはない
【質問2】仮想化技術の活用が進むことで、組み込みシステムでのマイコン選びの基準もしくはメモリーシステムの構成はどう変わると思われますか?
【回答】 CPUは消費電力当たりの処理能力が鍵となる
【質問3】組み込み仮想化の活用を加速するため、さらなる進化・改善が望まれるソフトウエアの開発環境もしくはハードウエアの仕様・技術は何だと思われますか?
【回答】OS