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 2020年3月24日、トヨタ自動車とNTTは、互いに2000億円相当の株式を持ち合い、スマートシティービジネスの事業化を目指す業務資本提携することで合意した。日本の自動車業界と通信業界を代表する巨大企業が手を結び、共に新ビジネスに挑むこれまでにない企業連携である。

 今回の提携によって、両社は、スマートシティーでの生活、ビジネスおよびインフラ、公共サービスなどを対象にして価値提供する「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築。まずトヨタが静岡県裾野市に作るスマートシティーの実証都市「Woven City」と東京都港区の品川駅前のNTT街区の一部に実装する予定だという。

 日本の株式時価総額1位と2位グループの企業の組み合わせは、少なくとも日本において大きなムーブメントを生み出す可能性がある。今回のテクノ大喜利では、日本を代表する巨大企業同士の異業種連携の枠組みの中で、どのようなビジョンと新ビジネスを描くべきか議論した。最初の回答者はMTElectroResearch 田口眞男氏である。同氏は、米アップル(Apple)が新しいデジタルライフを描き、具体的に提案したように、近未来の生活を創造し、具体的に提案する役割を期待している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
田口 眞男(たぐち まさお)
MTElectroResearch 代表
田口 眞男(たぐち まさお) 1976年に富士通研究所に入社とともに半導体デバイスの研究に従事。1988年から富士通で先端DRAMの開発・設計に従事。メモリーセル、高速入出力回路や電源回路などアナログ系の回路を手掛ける。2003年、富士通・AMDによる合弁会社FASL LLCのChief Scientistとなり米国開発チームを率いてReRAM(抵抗変化型メモリー)技術の開発に従事。2007年からSpansion Japan代表取締役社長、2009年には会社更生のため経営者管財人を拝受。エルピーダメモリ技術顧問を経て2011年10月より慶應義塾大学特任教授、2017年4月より同大学の先端科学技術研究センター研究員。技術開発とコンサルティングを請け負うMTElectroResearchを主宰。
【質問1】自動車メーカーと通信サービスプロバイダーの協業体制の下で、いかなる価値を持つスマートシティーの情報基盤を築くべきだと思われますか?
【回答】管理されることと利便性の関係が、合理的であること
【質問2】日本の巨大企業同士の組み合わせだからこそ生み出せるムーブメントは何だと思われますか?
【回答】新しい成長の芽と国を動かす力
【質問3】トヨタ自動車とNTTが創出する「スマートシティプラットフォーム」を、グローバルビジネスとして展開できる可能性があると思われますか?
【回答】今度こそ期待するが、日本的弱点の分析と克服が無ければ難しい