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 スマートシティーでは、住民やモノの状態や動き、インフラの状況など、さまざまなデータが収集され、効果的で効率的な街の運営に利用される。こうしたデータを活用することによる受益者は住民だけではない。サービスや製品を開発し、提供するプロバイダーやメーカーにとっても、的確な商品をタイムリーに提供するための貴重な市場情報となる。

 トヨタ自動車は、世界でも類を見ないほど高感度な日本の生活者の価値観に合ったクルマを開発してきたことが、グローバルビジネスを展開するうえでの強みとなっていた。そしていま、スマートシティー・ビジネスに着手した同社は、生活者一人ひとりの価値観をよりつぶさに知る手段を獲得しようとしている。

 日本を代表する巨大企業、トヨタとNTTによる異業種連携によって生み出すべき、スマートシティーの新たなビジョンとそれに関連した新ビジネスについて議論している今回のテクノ大喜利。5番目の回答者は、ローランド・ベルガーの貝瀬 斉氏である。同氏は、スマートシティーに携わるトヨタが実践できるようになると思われる、生活者一人ひとりの幸せの在り方に合わせたサービスや製品の提供への期待を語っている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
貝瀬 斉(かいせ ひとし)
ローランド・ベルガー パートナー
貝瀬 斉(かいせ ひとし) 横浜国立大学大学院修了後、大手自動車メーカーを経てローランド・ベルガーに参画。その後、事業会社、ベンチャー支援会社を経て、2007年にローランド・ベルガーに復職。自動車グループのリーダーシップメンバー。自動車産業を中心に開発戦略、M&A支援、事業戦略、マーケティング戦略など多様なプロジェクトを手掛ける。完成車メーカー、サプライヤー、商社、金融サービス、ファンドなどさまざまなクライアントと議論を重ねながら「共に創る」スタイルを信条とする。
【質問1】自動車メーカーと通信サービスプロバイダーの協業体制の下で、いかなる価値を持つスマートシティーの情報基盤を築くべきだと思われますか?
【回答】プライバシーに配慮して生活者一人ひとりへの理解を深める情報基盤
【質問2】日本の巨大企業同士の組み合わせだからこそ生み出せるムーブメントは何だと思われますか?
【回答】コミュニティーを通じた生活者と一緒になった幸せづくり
【質問3】トヨタ自動車とNTTが創出する「スマートシティプラットフォーム」を、グローバルビジネスとして展開できる可能性があると思われますか?
【回答】十分ある。ポイントは社会アーキテクチャー