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 トヨタ自動車とNTTの協業によるスマートシティーは、必然的にMaaS(Mobility as a Service)を中心とした取り組みが中心になるに違いない。しかし、それだけでスマートシティーに盛り込む要素が完結するわけではない。そもそも、スマートシティーの本丸は持続可能な社会の構築に向けた効率的エネルギー活用や環境対策だったはずだ。もちろん、クルマの在り方と活用法の革新は大切な要素だが、電力網などとの連携は欠かせない視点になる。電気自動車(EV)を家庭用蓄電装置として利用する方法が検討されているが、それを実証するためには電力会社や家電メーカー、住宅会社などとの協業も必要になってくるだろう。

 日本を代表する巨大企業、トヨタとNTTによる異業種連携によって生み出すべき、スマートシティーの新たなビジョンとそれに関連した新ビジネスについて議論している今回のテクノ大喜利。6番目の回答者は、Grossbergの大山 聡氏である。同氏は、トヨタとNTTを起点として、さらに多くの企業を集めてスマートシティーを具体化するシナリオを考察している。その際、生活や社会の利便性向上に合わせて電力網や通信網の堅牢(けんろう)性を実現する領域に、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon.com)の手薄なポイントがあるのではと指摘している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
大山 聡(おおやま さとる)
Grossberg 代表
大山 聡(おおやま さとる) 1985年東京エレクトロン入社。1996年から2004年までABNアムロ証券、リーマン・ブラザーズ証券などで産業エレクトロニクス分野のアナリストを務めた後、富士通に転職、半導体部門の経営戦略に従事。2010年よりIHS Markitで、半導体をはじめとしたエレクトロニクス分野全般の調査・分析を担当。2017年9月に同社を退社し、同年10月からコンサルティング会社Grossberg合同会社に専任。
【質問1】自動車メーカーと通信サービスプロバイダーの協業体制の下で、いかなる価値を持つスマートシティーの情報基盤を築くべきだと思われますか?
【回答】 MaaSの実用性も大事だが、非常時の堅牢(けんろう)性を保証することが最も重要
【質問2】日本の巨大企業同士の組み合わせだからこそ生み出せるムーブメントは何だと思われますか?
【回答】サービスを拡大させる上で、参加企業を引きつける求心力
【質問3】トヨタ自動車とNTTが創出する「スマートシティプラットフォーム」を、グローバルビジネスとして展開できる可能性があると思われますか?
【回答】可能性は十分にある