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コロナ禍を契機に、これまで顔を突き合わせて行っていた仕事や作業、行動の場をネット上に移す動きが加速している。従来の規制や商習慣に阻まれて、デジタル化の取り組みが遅れていた業界は多い。ところが今、あらゆる業界、世界中で問答無用のデジタルシフトが迫られる状況になった。そして、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実践を阻む規制や商習慣を改め、導入を後押しする制度・仕組み・インフラの整備などを急激に進める動きが出てきている。
降ってわいたような半強制的デジタルシフトは、消費者や企業には新たな気づきと体験を、IT業界や電子業界にはビジネスを飛躍させる千載一遇のチャンスを生み出した。この局面では、平時に数年間費やして整えるべき事業環境を、ほんの数週間で作り出せる可能性さえある。
今回のテクノ大喜利では、コロナ禍によって図らずも追い風が吹いているIT業界や電子業界が、この機に仕掛けるべきことについて議論した。最初の回答者は、アーサー・ディ・リトル・ジャパンの三ツ谷翔太氏である。同氏は、平時ならばハードルが高い、平時と非常時の双方で社会に安心と利便性をもたらし、行政と民間を横断的に貫く大掛かりな情報基盤の構築を目指す好機であることを指摘している。
(記事構成は、伊藤元昭=エンライト)
三ツ谷 翔太(みつや しょうた)
アーサー・ディ・リトル・ジャパン パートナー
アーサー・ディ・リトル・ジャパン パートナー

【質問1】あなたの視座から見える、コロナ禍を機にデジタル化が急激に進むと思われる応用分野は何だと思われますか?
【回答】社会のデジタルシフトが進展。特に「デジタル公共財」に期待
【質問2】あなたが属する業界・業種にある、この機に緩和しておいてほしい規制、改めてほしい商習慣などをお聞かせください。
【回答】従来の阻害要因は既に変わりつつある
【質問3】アフターコロナの時代を見据えて、IT産業または電子産業の企業は、どのような世界の実現を目指し、いま何を仕掛けておくべきだと思われますか?
【回答】「社会のas a service化」に向けたアーキテクチャー設計