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 ビジネス環境が大きく変化する際、その変化に適応できる企業とできない企業では、その後の成長に大きな差が生まれるのは当然のこと。米中の覇権争いに伴う半導体サプライチェーンの米中分断によって、新しい時代に向けたプレーヤーの選別が起き始めているのかもしれない。これまでは、半導体業界の好不況に応じて、すべての関連企業が潤ったり、枯れたりする単純な動きをしていた。これが、米中分断後の半導体業界の姿を見据え、扱っている製品や抱えている顧客、技術開発や営業の戦略の違いを見ながら、株式市場は各社の将来を冷徹に評価し分け始めたようだ。

 米中の覇権争いによって世界の電子機器のサプライチェーンが新たな枠組みへと移行することを見据えて、関係企業に及ぶ影響について議論している今回のテクノ大喜利。5番目の回答者は、東海東京調査センターの石野雅彦氏である。同氏は、株価の動きや近年の企業業績を基に、米中分断後の半導体製造装置、材料メーカー各社の浮沈を洞察する際の視点を提示している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
石野 雅彦(いしの まさひこ)
東海東京調査センター シニアアナリスト
石野 雅彦(いしの まさひこ) 山一証券経済研究所、日本興業銀行、モルガン・スタンレーMUFG証券(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)を経て、東海東京調査センターのシニアアナリストとして半導体、ディスプレー、通信などテクノロジー企業および産業を対象にした調査・分析に従事している。
【質問1】世界の半導体サプライチェーンが分断されることで、どのような企業が追い風を受け、どのような機会を得ると思われますか?
【回答】中国の半導体関連企業と、最先端の半導体製造装置企業の企業評価が上昇する
【質問2】どのような企業が逆風を受け、いかなる影響を受けると思われますか?
【回答】ネットワークやテレワークビジネスに対応できない企業は衰退する
【質問3】日本の半導体関連企業には、どのような影響が及ぶと思われますか?
【回答】優勝劣敗が明確化する、収益性格差が広がる