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 新型コロナウィルスの災禍は、未(いま)だ終結が見えない。そして、ウイルスとの共存を想定した新たな日常「ニューノーマル」を定着させる動きが進んできた。いつ第2波、第3波がやってくるか分からない現状では、これまでの常識、習慣に最適化した仕組みを見直して、新しい生活様式を考える必要がありそうだ。

 ニューノーマルは、生活の中だけではなく、当然、ビジネスや産業の営みや仕組みでも検討する必要があるだろう。製造業では、地震・洪水など工場の操業停止を招く自然災害が起きると、決まって議論になる話題がある。サプライチェーンの寸断・麻痺(まひ)に対して本質的な弱さを持つ「Just in Time(JIT)」の見直し論である。そして、コロナ禍の中、ものづくりのサプライチェーンがいつ寸断してもおかしくない状況が長期化し、やはりJITを前提とした工場の運営に対する不安が顕在化してきている。

 世界各国で重大災害が起こる頻度が増加し、地政学的リスクも抱えるようになった現在、いまこそ製造業の金科玉条であるJITの見直し・改善を考える余地があるのかもしれない。今回のテクノ大喜利では、非常事態への対応を見据えたJITのニューノーマルについて議論した。

【質問1】非常事態への対応を見据えたJITの見直し・改善を推し進める必要性を感じますか?
【質問2】 JITを非常事態に強いものへと見直し・改善する際、どのような問題点・不備に着目した解決を目指しますか?
【質問3】製造業では、JIT以外のどのような部分で、非常事態を想定したニューノーマルを考える必要があると思われますか?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

表1 テクノ大喜利「今こそ議論、JITのニューノーマル」回答まとめ
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表1 テクノ大喜利「今こそ議論、JITのニューノーマル」回答まとめ