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 マイク・ポンペオ米国国務長官は、2020年7月23日の演説中で、中国へ攻勢していく際に「中国人と中国共産党は別」と発言、深い戦略的意図を持った発言として注目された。現在の米国政府は、中国政府をかつてのソ連政府と同一視しているが、中国の国民に関しては異なる見方をしていることを明確にした。これには、相応の理由がある。現在の中国の国民は、資本主義経済によって生み出される豊かさを既に経験し、その中で生きている点が旧ソ連の国民とは大きく異なり、中国国内から状態を変える機運が高まることを期待できるからだ。

 豊かさを知り、それを求める中国国民の価値観、発想、行動様式は、ハイテク産業の技術開発やビジネス開発にも大きく影響することだろう。米中のハイテク覇権争いでの技術開発のパワーバランスについて中立的立場から議論している今回のテクノ大喜利。2番目の回答者は、元 某ハイテクメーカーの半導体産業OB氏である。同氏は、豊かさを求める中国国民のやる気を論拠にした、ハイテク覇権争いでの侮り難い中国の力と今後の展開について論じている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
半導体産業OB(はんどうたいさんぎょうOB)
某社リサーチャー
半導体産業OB(はんどうたいさんぎょうOB) 半導体産業をはじめとする電子産業全般で豊富な知見を持つ某ハイテクメーカーのOB。某国公認会計士でもある。現在は某社でリサーチャーを務め、市場の動きをつぶさにウオッチしている。
【質問1】ハイテク関連の技術開発において、中国が米国に勝る点はどこでしょうか?
【回答】経済力と国民のやる気
【質問2】ハイテク関連の技術開発において、米国が中国に勝る点はどこでしょうか?
【回答】現段階では総合力
【質問3】米中のハイテク分野でのデカップリングによって、日本のハイテク関連産業にはいかなる影響が及ぶと思われますか?
【回答】両方に利用された揚げ句、枯れ果てる