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 2021年初めから、自動車メーカー各社が、半導体の不足によって減産を余儀なくされている。自動車用半導体が不足している理由として、パソコンなど半導体を使用する情報機器の需要がコロナ禍によるリモート生活の長期化で急激に高まっていること、米中覇権争いによって中国の半導体メーカーの生産が滞り、一部の半導体メーカーに生産能力を超えるオーダーが入っていることなどが挙がっている。コロナ禍も米中覇権争いのいずれも短期解決する問題ではなく、同時に半導体メーカーの生産体制も急に増強できるわけではない。抜本的解決には時間が掛かりそうだ。

 こうした足元の市場環境に注目が集まる一方で、半導体業界では大きな構造変化も進みつつある。半導体産業を生み育てる役割を半世紀以上にわたって担い、ビジネス面でも業界をリードし続けてきた米Intel(インテル)の競争力に陰りが見えてきている。また、半導体ニーズのトレンドセッターである巨大IT企業や自動車メーカーなどが、半導体メーカーが販売する標準仕様のチップを利用せず、独自チップを開発し、競争力の高い機器やサービスを創出するのが当たり前になってきた。2021年は、こうした動きにも拍車が掛かってくることだろう。

 さまざまな視座に立つ有識者・専門家の方々が同じテーマについて議論するテクノ大喜利では、各回答者に注目している2021年のトレンドを挙げていただいた。今回は、いただいた回答の中から、2021年の半導体産業の市場、産業構造の変化、技術の潮流について、新たな気付きが得られる意見を抜粋して紹介する。

【質問1】2020年に起きた電子産業の出来事の中で、最も驚きを感じた動きをお聞かせください。
【質問2】C2021年に、注目しているビジネストレンドをお聞かせください。
【質問3】2021年に、注目している技術トレンドをお聞かせください。

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

表1 テクノ大喜利「2021年の注目トレンド」回答まとめ
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表1 テクノ大喜利「2021年の注目トレンド」回答まとめ