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 日本を代表する老舗総合電機メーカーが、相次いで海外IT企業の買収に動いている。狙いは、企業の存続を賭けた、長年の業態を一変させる再創業である。

 日立製作所は、約1兆円を投じて米GlobalLogic(グローバルロジック)を買収すると発表した。GlobalLogicは、IoTによるデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する、アジャイル開発に強みを持つエンジニアリング企業である。一方、パナソニックは、約7000億円を投じて米Blue Yonder(ブルーヨンダー)を買収することを明らかにした。Blue Yonderは、人工知能(AI)を活用してサプライチェーンマネジメント(SCM)を可視化・自律化するツールを手掛けるベンダーである。

 今回のM&Aは、両企業が成長の伸びしろがある市場で確かな地位を築き、時代の要請に応える事業を展開できる企業へと生まれ変わるために不可欠な布石だという。ただし、そんな当事者の思惑とは裏腹に、心配の種は尽きない。描く絵がどんなに正しく、美しくても、海外企業の買収で失敗しがちなのが日本企業だからだ。今回のテクノ大喜利では、M&Aによって産業分野でのビジネス拡大に挑む老舗電機メーカーの勝ち筋と内在するリスクについて議論した。

【質問1】パナソニックや日立製作所による今回の買収を、どのように評価しますか?
【質問2】日本企業による海外企業のM&Aが失敗しがちな理由は、どこにあると思われますか?
【質問3】日本の総合電機メーカーは、買収した海外IT企業の強みや機能を自社の競争力強化につなげるために何をすべきだと思われますか?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

表1 テクノ大喜利「老舗電機メーカー、IT巨額買収の勝算」回答まとめ
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表1 テクノ大喜利「老舗電機メーカー、IT巨額買収の勝算」回答まとめ