デジタルトランスフォーメーション(DX)、自動車業界でのCASE(ネット接続、自動運転、カーシェア、電動化)、脱炭素化……。これら近未来の社会を形づくるメガトレンドは、半導体の確かな成長と安定した供給なくして成り立たない。ところが、現在の半導体業界は大変革期の中にあり、技術的にも、ビジネス的にも確かな先行きを見通せる状況ではない。
テクノ大喜利では、10年後を想定し、半導体ユーザーが明確な夢を描き、その実現に向けてまい進できる半導体業界のニューノーマル(新秩序)について議論した。今回は、議論の中から、技術的な先行きに関する意見を抜き出し、10年後の半導体技術の行方について見通してみたい。
【質問2】高い効率性を維持しながら地政学的リスクを解消するため、半導体メーカーは現状の開発・製造・供給の体制のいかなる部分をどのように改善すべきか?
【質問3】日本の半導体産業(チップの製造)を再興し、競争力の高いビジネスを営むために、中心的な役割を演じてほしい企業は?
3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。