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 韓国Samsung Electronics社は2018年7月31日、同年第2四半期(4~6月)決算カンファレンスコールで、「L11」ラインのDRAM生産能力をCMOSイメージセンサー(以下、CMOSセンサー)に転換することを発表した。2019年上期の量産開始を目指す。DRAMからCMOSセンサーへの切り替えは我々の予想通りだが、同社の発表は3つの点で従来予想とは異なっていた。

 第1に、DRAMとCMOSセンサーの利益率に大きな差があることから、Samsung社の経営判断が遅れ、2019年第2四半期(4~6月)と予想されていたCMOSセンサーへの転換は、2019年第3四半期(7~9月)に後ろ倒しされると我々は見ていた。ところが、DRAMの利益率はCMOSセンサーよりもはるかに高く、また現在DRAMの需給がひっ迫しているにもかかわらず、Samsung社は我々の予想よりも早い段階でのCMOSセンサーへの転換を決定した。

 考えられる背景は大きく三つある。スマートフォンの二眼または三眼カメラの採用が増え2019年以降のCMOSセンサー需要成長に対するSamsung社の確信度が高まったこと、短期的でなく長期的な戦略のもとに意思決定したこと、(もともとSamsung社の競争力の源泉である)迅速な実行に踏み切ったこと、である。

 第2は、生産能力の配分に関するもの。従来、我々はDRAM生産能力3万枚/月(12インチ換算、以下同)をCMOSセンサー1万5000枚/月に転換すると予想していたが、今回、L11の現行の生産能力を勘案し、DRAM2万枚/月をCMOSセンサー1万枚/月に転換すると予想を修正した。

 切り替え後は、L11の空きスペースを利用して約1万枚/月分を追加することが考えられる。ただし、生産能力の決定が、CMOSセンサーの需給状況や、顧客およびアプリケーションの多様化の進ちょくに左右されるとの見方は従来と変わらない。

 第3に、我々は「L13」ラインをCMOSセンサーに転換すると予想していたが、今回、L11で実施することになった。CMOSセンサーの生産を集約することで、効率を向上させるのが狙いだろう。