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 韓国LGディスプレー(LG Display)の2018年第3四半期(7~9月)の決算は、売上高が6兆1030億ウォン(前年同期比12%減、前四半期比9%増)、売上総利益が8890億ウォン(同29%減、同90%増)、営業利益が1400億ウォン(同76%減、黒字転換)、純利益が180億ウォン(同96%減、黒字転換)だった。売上総利益率は14.6%(第2四半期は8.3%)、営業利益率は2.3%(同-4.1%)だった。

 注目すべきはテレビ用大型有機EL(OLED)が営業黒字化を果たしたことだろう。テレビ向けOLEDは現時点で順調と言えよう。そこで今回は、LGディスプレーの大型OLED戦略はどうあるべきか考察を試みる。

 韓国パジュ市にあるLGディスプレーの「E4」工場(G8:第8世代)は、能力増強(6万枚/月)による生産効率向上もあって、基板換算の生産能力は実質7万~7万5000枚/月程度とみている。2018年のテレビ向けパネルの生産出荷は280万枚を計画しており、そのうち55型は170万枚、65型は110万枚、77型は約4万枚の出荷が予想される。

 大手ブランドでは韓国サムスン電子(Samsung Electronics)と中国TCL以外は全社が採用している。主要顧客は韓国LG電子(LG Electronics)(出荷量はパネル換算で170万枚)やソニー(同50万枚)、パナソニック(同20万枚)、台湾TPV Technology(同10万枚)である。このほかにドイツLoewe社などの欧州のハイエンドブランドや、中国ブランドの海信(Hisense)、長虹(Changhong)、康佳(KONKA)などが名を連ねる。

 2019年のパネル換算の生産出荷は350万~400万枚の計画になるとみられる。特に欧州と日本市場では「ハイエンドTVはOLED」が定着しつつあり、LGディスプレーの収益もようやく黒字化した。テレビ向けOLED戦略は現時点では順調と言えよう。

 LGディスプレーは既に、広州工場(G8、Phase1が基板投入能力6万枚/月、2019年第3四半期量産)への投資を決めている。さらにパジュの「P10」工場に第10.5世代(G10.5)のOLEDラインの建設も決め、パジュの「P8」液晶パネル(LCD)生産ラインのOLEDへの転換も検討している。サイズ構成によるものの、2021年にはパネル換算で1000万枚を超える生産能力を目指しているとみられる。