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 韓国サムスンディスプレー(Samsung Display)は2019年10月に、忠清南道牙山市(Asan)の工場で「ディスプレー新規投資および契約式」を開催した。2025年までに次世代ディスプレーに13兆1000億韓国ウォン(約1兆2000億円)を投資する計画を発表し、装置・部材メーカーと協業に関する契約を交わした。工場投資は10兆韓国ウォン、残りが研究開発費のようだ。次世代ディスプレーとは、主にQD(量子ドット)-OLED(有機EL)を指すとみられる。

 式典に出席した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「2018年のOLED市場は232億米ドルであったが、2024年には2倍の規模に成長する。韓国政府は今後7年間、次世代ディスプレーの研究開発関連に4000億韓国ウォンの支援を行う」と述べた。

大型分野でもOLED化が加速

 今回のイベントは、中小型に加えて、大型分野でもLCD(液晶ディスプレー)からOLEDへの転換の進展加速を示唆する象徴的なものであった。大型分野のOLEDでは、韓国LGディスプレー(LG Display)が孤軍奮闘している。これにサムスンディスプレーが加わることにより、現在OLEDをテレビに採用していない韓国サムスン電子(Samsung Electronics)や中国TCL集団が採用する可能性が高まる。他のブランドにとっても、OLED調達の選択肢が増える。2022年に向け、ハイエンドのテレビとモニターはOLEDという流れになっていくだろう。

 中長期的には中国勢も第10.5世代工場のうちの1つを、OLEDに切り替えていく可能性を指摘できるだろう。中国・華星光電(CSOT)は既に第6世代や第8世代でインクジェット方式のOLED工場の建設を計画している。中国勢は技術力で韓国勢に劣るため、日本のJOLEDなど同業他社や装置・部材メーカーとの連携が、大型分野でのOLED化加速のカギを握る。

 このほか、大型向けではなく中型向けであるが、台湾AU Optronics(AUO)が新竹に第3.5世代のインクジェットOLEDテストラインを既に導入しており、今後第6世代や第8世代の量産ライン投資の可能性がある。

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