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 新型コロナウイルスの感染拡大によって、フラットパネルディスプレー(FPD)やスマートフォンなどの供給と需要に影響が出てきそうだ。過去の重症急性呼吸器症候群(SARS)に比べて、FPDやスマホの生産における中国の地位は飛躍的に高まっている。バリューチェーンへの影響を軽視すべきではない。

 現時点で合理的な推測が難しいものの、半年程度で終息する前提でも、次の4つの影響が考えられる。

  • (1)今後少なくとも2~3カ月間は、中国(特に武漢市)に拠点を置くFPDメーカーの工場で大幅な生産調整が実施されるだろう。前工程(セル生産など)よりも後工程(モジュール生産)への影響が大きい。フル生産に戻るのは2020年4~5月以降になりそうだ。
  • (2)スマホなどの完成品の組み立ても影響を受けそうだ。工場が武漢市から離れていたとしても、部品や部材の調達、作業員の確保の問題から、生産調整を余儀なくされる可能性がある。
  • (3)スマホ各社は在庫過多の4G(第4世代移動通信システム)機種の生産調整の規模を拡大するとともに、5G(第5世代移動通信システム)の新機種の一部でも投入を延期する可能性があるだろう。
  • (4)中国国内を中心に電子機器の需要の下振れリスクがある。ただし中長期的には、あるべき水準に収れんしていくだろう。

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