富士通マーケティングで営業を担当する、田口由起氏。結婚して働き方に制約を抱えたことを契機に、上司の協力を得ながら営業部員としての新たな役割を見出した。最終的には、部内全体でメンバーの役割分担を見直し、業務の質や効率を向上させることにつながった。
(聞き手は八木 玲子=日経 xTECH)
今、どんなお仕事をされていますか。
入社以来、営業部門で、製造業のお客様を担当してきました。新規顧客の開拓をはじめ、中堅から大手の既存顧客の担当なども務めました。
今の役割は、「ストック専任営業」です。新規システムではなく、導入済みシステムの保守や管理をお手伝いする仕事です。お客様ごとに契約状況を管理し、保守をサポートします。サービスビジネスの拡大に向けた提案も手掛けています。
ストック専任営業は、2年ほど前にできた役割です。それまでは、お客様ごとに営業担当がいて、そのお客様にまつわる全ての業務をこなしていました。コンサルティングや提案に始まり、設計や開発を担うエンジニアの手配、問い合わせ対応や見積もり作成、保守情報の提供やイベントの案内なども一手に担っていました。
1人で全てやらなくてはならないので、どうしても忙しくなります。例えば定型の見積もり作成などは作業としては単純ですが、結構手間が掛かります。その作業に時間を取られて、提案活動に十分な時間を割けなくなったり、適切な情報提供ができなかったりしていました。
それで2年ほど前から、分業化の取り組みが始まりました。その中で、ストック専任営業という役割が生まれました。様々なお客様の保守のサポートを横断的に担当するのが役目です。