カカクコムからスタディプラスに移られたのは、どうしてですか。

 カカクコムで一定のやるべきことができたということが1つです。それから自分が、カカクコム内で評価されることに最適化し始めているという危機感がありました。カカクコムの中で評価されることが自分のキャリアアップになってしまうのはよくない、外に出る必要があると思いました。

 次のキャリアとしてイメージしていたのは、CFOのようなポジションです。CFOをやるなら上場を経験してみたいとの思いもありました。スタディプラスは、こうした条件にマッチしました。

 教育事業に対する社会的な意義も感じていました。私は結婚しているのですが、いろいろな事情があって子供がいません。女性は子供を産むことで、未来に対して価値を提供できた、と思える部分があると思いますが、私はその意味で少し後ろめたさみたいなものを感じていました。

 では未来に何を残すのかを考えたときに、教育を支援する会社を成長させるということは、自分なりの未来への貢献の仕方だと感じました。転職活動の中でいろいろな会社を見ながら、「この会社を大きくすることに満足感が得られるか」を考えた結果、スタディプラスを選びました。

小規模ベンチャーへの転職に、迷いはありませんでしたか。

 小さなベンチャー企業への移籍を、リスクを取っていると見られることもありますが、私自身にはそういう認識はありません。確かに会社の規模は小さくなりました。この会社全体と、前職の1部署の人数が同じくらいですから。ただ人数が少ないぶん、外の人とのつながりが増えるのです。

 当社では、何をするにしても、最初から「社外とつながること」ありきで考えます。規模が小さいので、まず外で使えるものはないか、外と一緒にやれることはないか、という発想で考える。事業展開での他社連携だけでなく、例えば人材採用でも外部の会社といろいろな組み方をしています。

 大企業にいると、まずは中のリソースでどうするかを考えますよね。当社に転職した当初、最初から外と組むことを前提に考えるという発想は、とても新鮮に感じました。

 こういう動き方は、今後の世の中で必須になっていくでしょう。これから仕事をする上で何が財産になるかを考えると、大企業にいたという経歴よりも、どれだけの人とつながっているかが重要になる。その意味では今の方が財産を作りやすいので、リスクを取っているどころか、むしろ安全な方に行っているのではないかと思っています。

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今後、仕事で何を目指しますか。

 当社が手掛けている「学び」という領域は、社会にとってとても大事ですし、ものすごくいろいろな可能性を秘めていると思います。学びというキーワードを通して、いろいろなチャレンジが自然発生的にできるような会社にしたいと思っています。

 学びに対する課題感を持っている人は、世界中にいるはずです。こんなことができたらいい、こんなことがあったら楽しいというところを従業員がどんどん発想して、学びの領域を広げていける会社になりたい。外から見ても、「あの会社ってそういうことができる会社だ、一度はあの会社を経験したい」と思ってもらえるようになりたい。

 そのときに、管理部門がしっかりしているというのは大事なことだと考えています。自然発生的にいろいろなチャレンジが起こるというのは、新しいことがストレス無くできる土台が整っているということ。意外に難しいことですが、そんな環境作りに取り組みたいと考えています。

家庭と仕事の両立に苦労はありますか。

 特にありません。私の夫は、私に対しては「自立して、自分のお金は自分で稼いでほしい」というスタンスです。彼は身体に障害を持っているのですが、そのこともあって、自分が責任を持って私を養う、ということはできない。私には仕事をしていてほしいようです。