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子育ても大変な中、管理職になることに迷いはありませんでしたか。

 課長になったのは2013年なのですが、2012年に大きな仕事が一段落付いて、その仕事で社長賞をもらったのです。自分でも「よっしゃ」と思って、上司からも管理職研修を勧められて、勢いで……という感じでした。

 不安はありましたが、思い切って挑戦することにしました。思い切ることができたのは、女性課長が部内に誰もいなかったからです。いきなりピカピカの女性が課長になるよりは、自分みたいにちょっと頼りない人がやってみたら、他の人も「自分でもできるんじゃないか」と思えるのでは、と。

 誰かが手を挙げないとみんな手を挙げにくいって、会社に限らずありますよね。例えばPTAの役員も、最初はみんなやりにくい。周囲の様子をうかがいながら、しばらく探り合いが続きます。そこで誰か1人が手を挙げると、「じゃあ私も」という人が出てきます。

 先に手を挙げた方が実は楽になる、とも感じています。1番に手を挙げて、「私は土日だけしかできませんが」と言うと、「平日だったら動ける」という人も手を挙げやすくなる。そして、できる人ができることをやろうと分担できます。誰も手を挙げないと、最後はくじ引きとかじゃんけんで割り振られて、モチベーションも上がらないし、不本意な仕事をすることにもなりかねません。

お子さん3人分のPTA経験が生きているのですね。

 そうですね。子供は3人とも野球をやっていたのですが、そこで得られたものがたくさんありました。お茶当番として練習場所に行って、同級生のお母さんたちとの会話からいろんな情報を得たり。組織の中での立ち回り方とか、世代によって価値観が違うこととか、本当にいろいろ学びました。

 同質な人たちばかりと付き合うのではなくて、いろんな考えを持った人たちと会って話を聞くだけで、ものすごく勉強になる。それは、仕事でも同じだと思います。

部下をマネジメントする上で、どんなことを心がけていますか。

 できるだけ、いろいろなことを本人に任せるようにしています。家庭と同じで、最初は手間が掛かっても任せてみると、できることがどんどん増えていく。そのうち、全て任せられるようになります。

 この仕事は、技術的に「これは自分にしかできない」という部分がないと続けられません。そういう専門性は持ちつつも、他の人ができる部分は任せる。任せた人が自分とは違う方法で取り組んでいて、「こういうやり方があったのか」と気づくこともあります。自分にも任せた相手にも、得るものがあるわけです。

 分野によっては、私の技術知識が十分ではないこともあります。メンバーに素人みたいな質問をしてしまうこともありますが、直感的に疑問に思うことは聞くようにしています。そういう別の視点からの質問が、ヒントになることもあるからです。自分なりの考え方をきちんと持っていれば、全ての技術が分からなくてもリーダーが務まるのだな、と感じています。もちろん、優秀なメンバーに恵まれているからこそですが。

(撮影:菊池 くらげ)
(撮影:菊池 くらげ)
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今後、取り組みたいのはどんなことですか。

 私は最新の技術に触れていたいので、新しいことにはどんどん首を突っ込んでいきたいですね。プログラミングもしたいと思っています。以前はFORTRANを使っていましたが、そろそろPythonとか新しい言語を覚えて、子供たちとプログラミング競争でもしてみようかなと考えています。

 Pythonは社内でも使っている人が多くて、みんなで情報交換して新しいことをやってみようとか、ディープラーニングの勉強を始めてみようとかいう動きがあります。

是永さんの元気の源を教えてください。

 元気になるにはちゃんとリフレッシュすることが大事だと思っているので、週末はよく近くの温泉施設まで走ってお湯に漬かって、最後にビールを飲んで帰ってくる、というのをやっています。

元気の源、温泉グッズとスニーカー
元気の源、温泉グッズとスニーカー
(出所:是永眞理子氏)
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 私は大分出身で、温泉が身の回りにある生活だったので、温泉に入ると落ち着きます。普段行っているのはちょっと塩分の多い温泉なのですが、肌に合っていて安らぎます。

 走ることも好きです。陸上をやっていたわけではないのですが、靴さえあれば一番手軽にできるスポーツなので。以前は、土日や朝にも走っていました。朝走ると、昼間も活動的になれます。風邪も引きにくくなりました。