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平野:忙しいのは事実かもしれない。でも、忙しくしているのは自分だよ。それは逆の見方をすれば、忙しくないようにすることも、自分次第だってこと。忙しさに支配されてはいけない。忙しさを理由にはできないんだ。思い込みにとらわれている人は多い。まあ、そのほうが楽だってこともあるけどね。何かのせいにしていたほうが楽だ。でも、それでは変われない。あと、余裕がないとダメだね。

直井:それは分かります。ドタバタしているときって余裕がなくなっています。

平野:余裕がないときは冷静な判断ができない。思い込みや感情で判断して、誤った方向に進んでしまうこともある。感情に左右されず、落ち着いていることを私は重視しているよ。それが失敗を減らし、自分が楽をすることにもつながるからね。自覚していて改善したいという気持ちがあるなら、今日から始めようか。

直井:何から始めたらいいのでしょうか。

平野:取り組むべきことは、メールの使い方に限らない、時間の使い方や業務の手順などさまざまだ。「変えたい」「変わりたい」と思うことは改善のサイン。一つ言えるのは、メールの使い方の改善が、業務改善には大きく貢献するということ。メールを学ぶというのは、単なる道具の使い方を学ぶことではないからだ。メールを仕事で効率よく使いこなすには、道具としての特徴を知るだけでは足りない。コミュニケーションのあり方、心の持ち方なども自問することになるからね。それは、総合的に仕事に関わってくる。さらには人生、生き方にも関わってくるよ。

直井:コミュニケーションで何を大事にしているかとか、仕事への責任感とかが、メールの使い方に表れるってことですね。

平野:そうだよ。

直井:メールの改善を通じて、他にも色々なことに影響が出そうです。

平野:メールもそうだし、私たちの行動には目的があるよね。なぜ、それをするのか。そして、それをすることで、相手にどのような印象を与えたいのか。好印象を与えたいというのは誰もが共通だろう。そうであれば、自分がとっている行動は、与えたい印象を、与えることができるものになっているかを考えると矛盾に気づくだろう。

直井:好印象を与えたいと思っているのに、メールは簡潔だけど配慮に欠ける。そして、冷たい表現が多いってこともありそうです。

平野:あるね。専門家であると思ってもらいたいのに、メールでの回答には質問に答えていない、説明不足ってこともある。ときには他人に自分のメールを読んでもらって感想をもらうのもいい。思わぬ視点が手に入ることもあるよ。私たちのもとにもメールの添削依頼は増えているね。

直井:まずは自分の行動の目的と、それが与える印象について考えることは分かりました。他には、どのような点を意識したらいいのでしょうか。

平野:ムダを省く、二重の作業をなくすかな。繰り返しの動作は極力減らしたほうがいい。さっき、直井さんにメールをいま読んだなら、いますぐ返事をしたほうがいいと言ったのはそういうこと。後で返事をするってことは、そのときにまたメールを読むよね。

直井:通常のメールの返信と同じように、本文を読んで返事を書くと思います。

平野:その再読するのがムダなんだ。