IT業界では、米シリコンバレーの企業のように、社員食堂を充実させたり、仕事をする環境を自由に選択できるようにしたりといった努力をする企業が多い。企業規模の大小にかかわらず、仕事の環境や食事の質を良くすることで、業績も良くなると考えているのだ。では、日本のIT企業のオフィス環境はどのようになっているのか。全国のIT企業の“すごいオフィス”を覗いてみたい。

すごいオフィス
出典:IT業界徹底研究 就職ガイド、2019年版 pp.52-60
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
目次
-
LINEの福岡・京都オフィスに潜入、地方拠点を求めた2つの理由
LINE Fukuoka & LINE KYOTO
LINEは、2018年6月に京都市内中心部に開発拠点「LINE KYOTO」を開設した。AIアシスタント「Clova」の開発などを担当している。福岡市のLINE Fukuokaは、LINE100%出資のグループ会社。開発部門だけでなく採用も含めた人事部門、企画部門もそろった“一拠点”である。
-
原爆ドームの隣にソフト工場、和にこだわったドリーム・アーツの狙い
ドリーム・アーツ(広島本社)
ドリーム・アーツは、グループウエア「INSUITE」などの業務用ソフトウエアを自社で開発する企業。従来からの開発拠点「広島ラボ」を拡大して、広島市内のビルに第2本社を開設した。今後は国内最先端の研究機関・ソフトウエア工場として、機能や人材を拡充していく計画だ。
-
温泉地にある本社ビル、QNDのクオリティソフトがこだわったこと
クオリティソフト
クオリティソフトは2016年に、温泉で有名な和歌山県白浜市に本社を移転した。保養施設を改装した建物に入居、敷地全体をINNOVATION SPRINGS、社屋を白浜リサーチ・パークと呼ぶ。地域に溶け込むことを目的に、社食の一般開放やイベントへの社屋提供などを実施している。
-
まるでホテルのラウンジ、NTTデータのスタジオが生むゆったり体験
NTTデータ
NTTデータは2018年に、東京・六本木にデザインスタジオを開設した。デジタルビジネスをデザインするのが目的で、提携企業の専門家も一緒に働いている。入居した顧客企業に、実証実験やユーザー分析をシームレスに実施できる環境を提供する。
-
経費精算クラウドのコンカーが狙う、人を引き付けるオフィスとは
コンカ―
出張・経費管理クラウドサービスを提供するコンカ―は2018年、銀座6丁目の「GINZA SIX」に移転した。繁華街の中心部にあるオフィスの窓からは、銀座のシンボルである時計塔が見える。ワンフロアに集約し、働きやすい環境を提供することで、「みんなが来てくれるオフィス」を目指す。
-
アクセンチュアの麻布コラボ施設に潜入、テーマは「界隈」と「町屋」
アクセンチュア
アクセンチュアは、2018年東京・麻布にコラボレーションのための拠点を開設した。新たな事業の立ち上げを念頭に置いた施設で、主にデザイナーやデータサイエンティストが勤務。顧客企業にも入居してもらい、同じ拠点内で共に創リ上げていくという新形態を採用している。
-
毎週水曜限定の「ウェルメシ弁当」、DeNA人気社食に潜入
ディー・エヌ・エー
ディー・エヌ・エー(DeNA)のカフェテリア「Sakura Cafe」は、落ち着いた雰囲気。ランチタイムだけでなく朝晩も営業し、それぞれ異なる内容のメニューを提供。アンケートで要望のあった健康的な「ウェルメシ弁当」を開発し、毎週水曜日に販売している。
-
固定席は常務だけ、「アジャイル・オフィス」が働き方を変える
日本IBM(大阪)
日本IBMは2018年1月、中之島フェスティバルタワー・ウエストに大阪事業所を開設した。IBMは世界中で「Agile Office(アジャイル・オフィス)」の導入を進めており、日本では大阪が第1号。全館フリーアドレスのオフィスに、IBM Watsonのデモが体験できる施設も併設した。
-
出先からでも戻ってきたい、ディナーをふるまうオフィス
日本ビジネスシステムズ
日本ビジネスシステムズ(JBS)は、1990年創業の独立系システムインテグレータ。東京・港区にある52階建ての高層ビル、虎ノ門ヒルズ森タワーの2フロアに入居している。常駐先で働く社員に本社に戻ってほしいと考え、社員食堂のディナータイムを充実させている。
-
境界ないオフィスを実現、一画で学童保育も
グルーヴノーツ
グルーヴノーツは、福岡市で機械学習関連ソリューションを開発・提供するベンチャー企業だ。フロア全体に透明なガラスを多用し、隅から隅まで見通せるオフィスを作った。オフィス内にTECH PARKと呼ぶエリアを設けて、小学生の学童教育も手掛けている。
-
3フロアを内階段でつなぐ、滑り台付きの斬新オフィス
エイチーム
快適なオフィスを構えるIT企業は東京以外にもある。ゲームなどを開発・運営するエイチームは、JR名古屋駅前にある「大名古屋ビルヂング」内の3フロアに本社を構えている。日の差し込む窓際にリラックススペースを作るなど、さまざまな工夫を凝らしている。
-
地方でも最先端のオフィス環境、狙いは人材獲得
ヤフー
ヤフーは、主に人材獲得を目標として、日本全国に拠点を展開している。オフィス、ベース、センターなどと呼ばれるこうした拠点でも、可能な限りレベルの高いオフィス環境を実現させるべく、さまざまな工夫を凝らしている。
-
有志30人でデザインした「出社したくなるオフィス」の中身
KDDIウェブコミュニケーションズ
KDDIウェブコミュニケーションズは、東京・青山にあるビルのワンフロアに本社を置く。移転した際に、社員の交流を図るため3フロアに分散していたオフィスを、ひとつにまとめた。社員から有志を30人ほど募り、約2年かけてオフィスをデザインしたという。
日経クロステック Special
What's New
総合
- モダナイゼーションの理想と現実解
- データ管理「4つの課題」と「3つの戦略」
- Hondaのカーシェアが挑む価格戦略
- 士業でレッツノートが選ばれる理由とは?
- 「現場発データ人材」はどう育てる≫詳細は
- RPA導入・運用のベストプラクティス
- チャットボット最新動向・活用術を学ぶ
- 8期連続増収増益、日産化学成長の裏側
- 製造業に必要なサイバーレジリエンス強化
- 「燃え尽き症候群」にならない会社の選び方
- 三井住友銀行が東芝のSCiBを選んだ理由
- デジタル時代の建築確認、日本ERIの挑戦
- 多様化する働き方×セキュリティの最適解は
- 22年、バックオフィス業務の大変革期へ
- ファイルサーバーのクラウド移行、課題は?
- 本気企業が続々採用≫「カスタムAI」とは
- 工事現場のDXを支えるAIサービス開発
- 生みの親が語る「DXレポート」の功罪とは
- GMOあおぞら銀行、IBMのAPMを導入
- 顧客や従業員のエクスペリエンスを向上
- オンプレミスとクラウドが融合した世界へ
- できてる? テレワークのセキュリティ
- 識者とともに考える、デジタルワーク最前線
- オンプレで“クラウドバリュー”を実現?
- 見えない社会インフラの危険を事前に探知
- 各種イメージングレーダーの用途と選定方法
- 先進的なICT環境の「メディアラボ」とは
- いま取り組むべき課題の中にチャンスがある
- dynabookPCでICT教育を推進
- 4K大型提示装置が提案する新しい学びとは
- デザイナー、技術者必見のものづくり技術展
- 注目の半導体企業、研究開発戦略の全容
- 行政や公共サービスの「デジタル化」を支援
- クラウドに転換したぴあの選択
- デジタルソサエティ推進フォーラム開催
- エンドポイントセキュリティはEDRの先へ
- 中央省庁・地方公共団体向けのICT利活用
- NTTデータとインテルが語るデータ利活用
- 「予算の組み替え」でDXの原資を生む方法
- データ活用が進まない企業の共通の課題とは
- IT途上分野こそDXで成長できる理由とは
- 二冠達成/デルがパートナーに支持される訳
- 時代のカギ「柔軟性」に最適モバイルPC
- 「課題を解決できたか」が重要な指標≫DX
- 不確実な時代を強く勝ち抜く新デジタル戦略
- ウーバーも採用≫DXを成功に導く検索技術
- 日本企業のDX成功への道は≫CTCの提案
- 電動化/車載半導体トータルソリューション
- 「令和7年度まで」に公務員の課題は山積?
- 土木最新技術のデータベース「NETIS」