ヤフーは、主に人材獲得を目標として、日本全国に拠点を展開している。オフィス、ベース、センターなどと呼ばれるこうした拠点でも、可能な限りレベルの高いオフィス環境を実現させるべく、さまざまな工夫を凝らしている。

 ヤフーの全国にある拠点の中から、青森県八戸市にある「八戸センター」と、大阪市北区にある「大阪グランフロントオフィス」の2カ所を取材した。

地元産の木材をふんだんに使ったエントランスでは、公式キャラのけんさくとえんじんが見守っている。
地元産の木材をふんだんに使ったエントランスでは、公式キャラのけんさくとえんじんが見守っている。
(写真撮影:井上 健(八戸)、行友 重治(大阪)、以下同じ)
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 東京から東北新幹線で約3時間。八戸センターは、八戸市の繁華街にあるGarden Terraceというおしゃれな4階建てビルの2、3階に入居している。東京本社の入居するビルと名称が同じ発音だが、「ヤフーのカラーである赤を基調とした外観も含めて、全くの偶然です」と同社の真井修二八戸PD室長は説明する。

赤いカラーが使われているのは偶然だという。
赤いカラーが使われているのは偶然だという。
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 入居したのは2016年の8月で、開所式には宮坂学ヤフー社長に加えて、小林眞八戸市長が出席するなど、地元でも話題を呼んだ。

 オフィス面積は約1780平方メートルで、約250人の社員が働いている。真井室長によると、業務は主に4つで、Yahoo!ショッピングやヤフオク!のストア契約関連サポート、検索の品質向上、Yahoo! JAPANトップページのエンタメ情報などの編成、広告の審査を行っているという。

取材時、テレビ会議システムで東京のヤフー本社と打ち合わせしていた。
取材時、テレビ会議システムで東京のヤフー本社と打ち合わせしていた。
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約250人の社員が働いている。
約250人の社員が働いている。
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 整然とした雰囲気のオフィスは、現在は一部のみフリーアドレス。「ゆくゆくはオフィス全体に導入したい」(真井室長)。執務スペースには八戸の蕪島をモチーフにした階段状で人工芝のフリースペースが併設され、ミーティングで集まったり、気分を変えて仕事したり、ゆったりした雰囲気でリフレッシュもできる。

リフレッシュスペースには、八戸の種差海岸をイメージした芝生の空間やイカ釣り漁船のランプをモチーフにした照明が備えられ、イベントやミーティングなど多目的に使われている。
リフレッシュスペースには、八戸の種差海岸をイメージした芝生の空間やイカ釣り漁船のランプをモチーフにした照明が備えられ、イベントやミーティングなど多目的に使われている。
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 八戸センターの社員は、ほぼ青森県出身者で占められている。自家用車で通勤する社員が多いため、周辺の駐車場を法人契約で借りており、社員は一定の負担で利用できるという。