PR

Q.大手IT企業に勤めています。戸籍上は男性ですが、心は女性です。今後は女性の恰好で女性トイレを使用したいと打ち明けようと思います。このような相談に会社は対応してくれるものなのでしょうか。

 最近、LGBT関連の事案が増えてきました。パワハラやセクハラと同様に、LGBT対策も会社が取り組まなければならない時代です。今回の質問のケースと類似する相談は、筆者の顧客や講演先でもありました。

 性別に応じた必要トイレの数は、法令で決まっています。労働安全衛生法の規則によると、男性用トイレは大便用が男性労働者60人以内ごとに1個以上、小便用が30人以内ごとに1個以上必要です。女性用トイレは、女性労働者20人以内ごとに1個以上とされています。トイレの数まで意識したことがないかもしれませんが、法令にはこのように規定されています。会社はトイレの数について法令を守らなければなりません。

 しかし、質問のようなトイレの問題については、各社で工夫して対応していくしかないでしょう。

会社はLGBT社員への配慮が必要

 一方で、会社はLGBT社員への配慮が必要 だと思います。筆者はLGBTの領域について専門家ではありません。ただ、今まで職場の同僚に言えなかったことを打ち明け、トイレについて配慮してほしいと要望することは、大変勇気がいることだと思います。純粋に悩み、打ち明けた相談です。不心得者の社員トラブルではありません。会社も前向きに真摯に向き合うべきです。筆者は会社個々で体力に応じて何らかの配慮が必要だと考えます。

 男女の区分なく使える多目的トイレが多数あればよいのですが、現実的ではありません。社内で用意しようとしても、スペースや資金面などの問題もあります。特に零細、小規模企業には厳しいでしょう。賃貸ビルなら対応も難しい現実があります。