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Q.IT企業で営業をしていますが、日中の営業後も提案書や上司への報告書の作成、SE部門との打ち合わせで会社に戻ることが多く、定時に帰れることはありません。にもかかわらず、会社からは営業手当があるという理由で、残業手当が出ません。とても納得がいきません。こうした会社の対応は、問題にならないのでしょうか。

 「営業手当=残業手当」という運用をしている会社があります。しかし営業担当者には残業手当が付かない、という概念は昔の悪習です。会社に戻ってきている営業担当者に対して、残業手当を払わないという運用は明らかに違法であり、間違っています。

 そもそも営業担当者は外勤中心であり、労働時間の管理が難しいという理由で「事業場外みなし労働時間制」を採用する会社が多くありました。事業場外みなし労働時間制は、会社が労働時間を管理するのが困難とされる場合に導入できる制度です。

 ただし、現実には内勤がある場合や、外出しても会社に戻ることが多い場合は「内勤」となり、未払い賃金(残業代)の問題が出てきます。悪習での運用は間違いだったと認め、内勤社員と同様の扱いにしている会社もあります。

 事業場外みなし労働時間制を導入すると、実際の労働時間にかかわらず、所定労働時間を勤務したものとみなすことができます。多くの会社の所定労働時間は1日8時間です。6時間しか働いていない場合も10時間働いた場合も8時間勤務したことになります。通常は8時間を上回る労働のほうが多いでしょう。

 結果、営業担当者の残業代を抑えることができたのです。営業手当が残業代の代わりだと主張する会社がありますが、根拠がなければ話になりません。根拠とは、営業手当が何時間分の残業代なのかということです。