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Q.新システムの本番稼働前で、多忙な毎日が続いています。毎週のように休日出勤をしており、振替休日はたまる一方です。しかし、無責任な上司は「早く消化しろ」と叫ぶばかり。とても休める状況ではありません。いっそのこと、たまった振替休日をお金に換えてもらえないのでしょうか。

 結論から言うとできます。というよりも、ぜひしてください。たまった振替休日分を清算し、賃金として支払いを求めるのは当然の権利です。詳しくは後述しますが、逆に支払われない方が問題です。質問者の会社に限らず、多くの会社が間違った振替休日の運用をしています。中には年度が切り替わると振替休日がリセットされるブラック企業もあるようです。

 そもそも振替休日が「たまる」こと自体がおかしいのです。休日に出勤した代わりに、事前に特定した平日に休むのが振替休日です。その日に出勤したなら、それは休日労働に当たり、会社は先延ばしせず休日手当を支払わなければなりません。

振替休日がたまったままの会社は違法状態

 言うまでもなく、会社や上長は社員の健康を考えて休ませ、過重労働にならないよう配慮する義務があります。しかし、現実には社員の振替休日がたまっている会社が多くあります。筆者が講演などで「社員の振替休日が数日でもたまっている会社はありますか?」と投げかけると、多くの企業が手を挙げます。これは大きな問題です。

 社員の振替休日が5日や10日もたまっている会社は、労働基準監督署(労基署)から「清算して賃金を支払いなさい」と指導されます。つまり、社員の振替休日をたまったままにしている会社は違法状態なのです。振替休日を取れなかった分については、給与計算の締め日に合わせて清算する必要があります。

 もう1つの問題は、振替休日を翌週以降に取ったときに、多くの会社が賃金割増し分を支払っていないことです。休日と出勤日を入れ替えたので「1-1=0」と思い込み、割増しなしの給与計算をしています。