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Q.先日、ある電子機器販売会社の採用面接を受けました。この会社は自動車の運転が必須であり、面接では心臓疾患やてんかんなどの有無も確認されました。過去に通院経験があると話したところ、医師の診断書を提出するよう求められました。提出しても不採用になる気がしてなりません。困惑しています。。

 最近は、病気や悪質な運転に起因する事故が多発しており、社会問題として認識されるようになりました。毎日のように深刻な交通事故がニュースになっています。

 業務中の交通事故については、会社にも責任が及びます。会社が神経質になるのも当然です。診断書の提出を求められているのは、それ以外の選考基準をクリアしている表れと言えます。質問者も前向きに考えて準備してはいかがでしょうか。

運転業務で会社が気にすること

 運輸事業におけるバスやタクシーなどの旅客業や、トラックなどの貨物運送業に従事するプロドライバーについては、採用時に必ず病気の有無を確認します。これは当然としても、最近は一般の会社でも、社有車の運転やマイカー通勤に関して病歴を確認するケースが増えてきました。

 交通事故が社会的な問題になっている現在、こうした企業では、発作系の病気を中心に確認しています。例えば、てんかんや低血糖症、うつ病、睡眠障害、心臓疾患、アルコール依存症などです。

 悪質な運転で事故を起こしやすい人は、違反も多い傾向があります。筆者も顧客企業に対して、運転業務が多い社員については運転記録証明書を提出してもらうよう勧めています。運転記録証明書を見れば、過去の交通違反や事故における行政処分の有無を確認できます。