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Q.12月のボーナス支給後、有休消化し翌1月末に退職します。転職先も小規模なソフト会社に決まっています。先方の了解を得て有休消化中にダブルワークしたいと思っています。ところが会社に確認すると駄目だと言われました。もう会社に行かないので問題ないと思うのですがいかがでしょうか。

 いわば「特殊な副業(ダブルワーク)」のケースです。多くの会社で副業について許可制もしくは禁止にしていますが、勤務継続中の社員を念頭に置いています。退職が決まっていて有給休暇を消化して出勤しないのであれば、残業拒否や過重労働の心配もないので問題ないと思います。

 会社が副業を許可制もしくは禁止しているのは、会社に迷惑がかかる可能性があるからです。例えば許可制で副業を認めている会社では、副業先の会社名や勤務予定日数・時間などを書面で申請してもらい、会社に迷惑がかからないことを確認するケースが多いと思います。

 迷惑がかからないことを会社が誓約させるのは、副業先での勤務を理由に残業や休日出勤を嫌がる社員が実在するからです。夜間の副業は翌日のパフォーマンスが低下したり、遅刻の可能性があったりします。また健康管理の視点から自社の勤務と併せて過重労働にならないよう配慮するために、副業先の勤務時間にも言及するのです。

 しかしこれらの心配事は退職予定者で出勤しない社員には当てはまりません。迷惑がかからない退職予定者については、よほどの競業避止義務違反となる副業先でなければ、会社は寛容な判断で副業を認めてよいでしょう。

休日は「自由時間」で拘束できない

 そもそも休日は社員の自由時間であり、会社は社員の行動を制限できません。副業禁止の法律もありません。社内ルールで副業を禁止していたとしても、会社に迷惑がかかる可能性がなければ社員を理論的に納得させるのは難しいはずです。職業選択の自由や営業の自由の観点からも、会社は副業を完全禁止にする理屈は成り立ちません。

 昨今は働き方改革もあり、国も副業を認めるよう推進しています。許可制で副業を認める会社も多くなってきました。質問者の会社も寛容な判断が求められるでしょう。