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Q.人事異動で突然、来年から関連会社に出向することになったSEです。先日、出向先での業務や勤務時間などの説明を受けたところ、自社での勤務形態といろいろ違うことが分かりました。例えば今は7時間半の勤務ですが、出向先は8時間。わずか30分ですが勤務時間が長くなっても給与は同じです。おかしくないのでしょうか。

 自社と出向先の勤務時間が異なることは確かにあります。短くなる場合は「お得感」があるのですが、反対に長くなると質問者のように不満に思うのは当然かもしれません。

 結論から述べると、勤務時間は通常、出向先に合わせることになります。なぜなら出向者1人だけが同僚と異なる勤務形態になると、いろいろ不都合が生じるからです。

 そもそも出向中は、出向先の社員として、また部門やプロジェクトのメンバーとして配属され仕事に従事します。当然ながら出向先の上司から他の社員と同様に指揮命令されるわけです。他のメンバーと仕事を円滑に進めるうえでも勤務形態は同じにすべきです。

 労働時間が違うだけでなく、始業や終業時刻が違う、自社にあったフレックス制度がないなど、勤務形態の相違点は多々あります。

「損した」と思うなら会社と話し合う

 ただし勤務時間が少しでも長くなると質問者のように「損した」と思うかもしれません。これについては出向元となる自社との話し合いになります。出向元は出向手当を支給するなどして社員に不利益が生じないようにする必要があるのです。

 会社が異動の1つの形態として出向を命じることに問題はありません。しかし労働条件の中でも特に賃金に関わる部分の不利益については解消するような譲歩が必要です。

 質問者がどうしても納得できない項目については、会社とよく話し合ってください。ちなみに転籍は自社を退職することになるので、会社が命じることはできません。