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コロナで炎上、それ本当?~計算社会科学でSNSデマを解き明かす! 6/3 18時

Q. 請負契約のSEです。IT企業に常駐し、顧客の販売管理システム開発で一部業務を請け負っています。新型コロナウイルス感染予防のため、顧客先への配慮から訪問時はマスクを着用するようにと通達がありました。常駐先の社員は会社からマスクを配布されています。ところが請負契約である私には配布されません。社員と差別されているようで憤慨しています。

 私の事務所に作業で来られた通信事業者やセキュリティー会社の社員もマスクをしていました。聞けば顧客先での作業時には必須とのこと。新型コロナウイルスの影響で現時点では、マスク着用はビジネスマナーだと考えるべきかもしれません。

 SEや営業担当の社員は顧客先に訪問します。顧客よりマスク着用を示唆されることもあるようです。顧客から言われるまでもなく、顧客先でのマスク着用を義務付けている会社もあります。マスク着用を義務付けることは当然、業務命令となります。この場合、マスクは会社の費用で準備しなければなりません。

 入社条件でマスク着用と費用について明示しているのであれば、自己負担も含めルールに従えばよいでしょう。現実的にそのような会社はないと思います。質問のケースは、自社の社員には配布されているということですから正しい運用だと言えます。

契約SE、マスクの費用負担は社員と異なるのか

 一方で質問者のような請負契約のSEについては、社員同様にマスク配布が当然だということになりません。請負契約であり、通常は仕事を遂行するのに必要な器具、備品、消耗品は自らが用意することになります。

 ただし、契約形態と働き方が一致しない場合が多いのがIT業界です。契約には請負契約、準委任契約、SES(システムエンジニアリングサービス)契約、派遣契約があります。

 請負契約は、仕事を完成させることで報酬をもらいます。例えば、約束した要件定義書を仕上げた、プログラムを作ったなどです。

 準委任契約は、法律行為を伴わない業務を行う契約形態になります。つまり仕事の完成ではなく、約束した業務を行うということです。例えば、運用保守フェーズで常駐させて問い合わせに対応する場合などです。

 SES契約はIT業界特有の呼称ですが、実態は準委任契約です。最近はSES契約ではなく、一般用語の準委任契約として締結している企業も増えているように思います。

 派遣SEの契約は、自社の社員と同様に指揮命令することができます。ただし勤怠管理を行い過重労働にならないよう、自社の社員同様に配慮するなどの労務管理が必要です。