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Q. テクニカル支援で複数のプロジェクトに投入されているシステムエンジニアです。毎月、私の売り上げは3社で合計1.4人月です。現実はそんなに働いていませんが1.4倍を売り上げているのは事実です。それなのに賞与が10万円減額されています。業績悪化とのことですが、個人売り上げから考えて納得できません。

 お気持ちはよく分かります。優秀なエンジニアで、複数のプロジェクト体制図に名前が書かれているのでしょう。工数見積もりを基に契約する人月商売なので、質問者が稼いでいることは一目瞭然です。賞与をたくさんもらえると期待して当然です。

 コロナ禍により、システム稼働時期の延期や投資を控える会社が出てきました。官庁や公共系システムの開発は予定通りだと思いますが、民需系システムを中心に受託している会社や組織は業績が悪化しているところもあるようです。

賞与は業績に応じて支給する

 賞与については、就業規則に「会社および社員各人の業績を考慮して支給する」という文言があります。さらに「会社の業績状況により支給しないことがある」と多くの会社は明示しています。書き方は各社で異なりますが、内容はおおむね同じです。

 個人の業績が良好でも、会社の業績が悪ければ下がるということです。質問者は個人の業績がよいので、下がり幅が少ないほうなのかもしれません。

 大企業では、売り上げや利益などの予算達成度から事業部や部門への業績配分もあります。例えば会社の業績がよくても所属組織の業績が悪ければ、その組織への賞与配分が少なくなり、社員の支給額に影響します。

 社員は所属する組織を選べません。所属組織より個人業績を重視しないと不平等だと筆者は思います。質問者のように優秀な社員はやる気をなくし、見切りをつけて転職する社員もいます。本当の意味で、業績賞与を支給していると言える会社が増えてほしいです。

給与と賞与の大きな違いは支払い義務の有無

 給与の支給は労働基準法で保護されています。会社は、毎月決まった日に、経営状況に関係なく給与の全額を社員に支払わなければなりません。お金がないから一部の支払いを来月にさせてほしいなどとは認められません。

 一方、賞与の支給については会社が決めることになります。なので、賞与の支給がない会社もあります。賞与があると思っていたが、入社後になかったというトラブルがあります。会社は後でトラブルにならないように賞与の支給有無について、募集や採用時に説明しておく必要があります。転職した場合はこの点をしっかり確認するといいでしょう。具体的には、就業規則や労働契約書、労働条件通知書に記載されています。