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Q. IT企業のSEです。受注業務で数多くの提案書を作ってきました。3カ月後に退職するので、自分が作った提案書のデータを個人的に持ち帰り所有しておきたいです。今後の仕事の参考にしたいだけです。他社に見せたり送ったりするものではありません。後で問題になるのか気になります。

 楽天モバイル社員が前職として勤務していたソフトバンクの技術情報を持ち出し、逮捕されるという事件がありました。それが気になったのかもしれません。

 質問者は大企業に勤めておられるので、会社からシンクライアント端末のパソコンを貸与されているのだと思います。作った文書などがローカル保存できないように、特にパソコンの紛失時にデータが外部に漏れないようにするためです。

 筆者もメーカー系のIT企業に勤めていたころは、よく提案書を作っていました。ずいぶん昔の話です。休日や平日夜も、自宅の個人パソコンでメールチェックもしていました。自然にパソコン内にデータが残ります。管理職の世代は同じような経験があるでしょう。

 今は会社のシンクライアント端末のパソコン使用を原則にしている会社が多いです。会社サーバーと常時接続での運用になります。個人のパソコン使用ではないので、データが残ることはありません。

資料は会社の財産、個人所有はあきらめる

 質問者は「個人的に提案書のデータを残しておきたい」とのこと。ご自身で作った資料なので、同様の資料をもう一度作るノウハウはあるはずです。ノウハウやスキルは個人の財産です。頭の中にあるので奪われることもありません。

 一方、資料については会社の財産です。一切の持ち出しが禁止されているはずです。仕事で労働時間中に作ったものですから仕方ありません。退職時のチェックシートで、ローカル保存したデータはないか、すべて消去したかと確認している企業もあります。嘘をつくのはよくありません。提案書を個人所有することはあきらめたほうがよいです。

 筆者は、会社員時代に書籍を出版したことがあります。企画出版が決まったときは、念のため会社に通知し了解をもらいました。40歳ぐらいで出版できたらいいなと思っていたので、30代後半に自分のノウハウを少しずつ文章にまとめ始めました。プライベートタイムにメモ書きしていたイメージです。質問者も、プライベートタイムに一般的な用語や文章で、自分の提案書作成のノウハウなどをメモ書きしておくとよいでしょう。