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Q.システムエンジニア(SE)職です。上司(マネジャー)は在宅勤務のテレワークを推奨してくれます。ですが自分は自宅ではメリハリがつかず、激太りしたこともあり出社しています。別グループのマネジャーは出社派で、テレワークは週に1~2日程度だと部下に言っているそうです。そのグループの新人SEは、「入社後のオリエンテーションでテレワークできる環境だと聞いていたのに、話が違う」と愚痴をこぼしていました。上司によってテレワーク運用が異なっても問題ないのでしょうか。

 テレワーク派と出社派の社員がいます。質問者は出社派のようです。筆者にも、家にずっといると息が詰まると言って出社する知人がいます。

 一方、テレワークのほうがよいという社員もいます。人によって働き方のスタイルが違うので、テレワークや出社のどちらでも自由にさせてくれる上司が好かれるようです。

 理想は、どちらも可とする適度な環境でしょう。顧客との進捗会議、ドキュメントレビューやトラブル対応のときなど出社が必要なときは必ずあります。「必要なときは出社要請するから、テレワークでも出社でも自由にしなさい」と言ってくれるような上司の下では働きやすいです。

 上司によってテレワーク運用が異なるのは問題ないかという質問の答えとして、一概に正しい、あるいは間違いだとは言えません。会社によって、さらに職種や個々の社員で運用条件が違うからです。

「テレワーク強制」「出社強制」は可能なのか

 全社的な条件は、就業規則(テレワーク規程)で確認できます。そこに、テレワークしてもよい職種や社員、申請ルールなどが記載されています。内容は企業によって異なります。

 下記は、筆者の顧客企業で使用している一般的な条文です。この条文例を採用しているとして質問にお答えします。

  • テレワーク対象社員は、IT機器を利用して業務を行う社員とする。
  • 勤務状況の成績がよく、時間管理ができる社員とする。
  • 勤続年数1年以上で、単独作業可能なスキルがある社員とする。
  • テレワークする日は、事前申請を行い会社(上司)の許可を得なければならない。
  • テレワーク期間中でも、要請があれば出社しなければならない。
  • 勤務場所は、自宅またはサテライトオフィスとする。

 上述例では、テレワーク規程として、IT機器を利用する社員とあります。IT企業に勤めるSEは、こういった条件を満たしています。

 一方、テレワークするには上司の許可を得なければならないとあります。上司に許可権限があるので、上司の裁量に委ねられます。この場合、上司ごとにテレワーク許可について多少の違いがあっても仕方ありません。ただし、無条件にテレワークを拒否する上司はいただけません。それは権利の乱用です。

 個別の労働契約があれば、事情は異なります。社員が個別に特別な条件で合意したことは優先されるからです。「勤務場所は自宅をメインとする」という記載があれば、主に自宅で勤務することになります。育児や介護を理由とする特別な事情を考慮して、出社頻度を限定的に融通してくれる場合もあります。

 質問にある新人SEについては、「勤続1年以上で単独作業可能」とあるので許可されません。

 このように会社や個人によって運用ルールは異なります。質問者は、まず会社のテレワーク規程を確認してください。