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Q.システムエンジニアです。上司のマネジャー以下、5人のグループです。マネジャーは、現在対応中(パッケージ導入)の顧客に示した体制表でプロジェクトリーダーになっていますが、育児による短時間勤務なので、顧客との打ち合わせは夕方以降参加しません。マネジャーに「これを伝えておいて、これは了承してもらって」と言われますが、顧客との折衝がうまくいかないときも多いです。翌日、その報告をすると、再度長々と指示があります。伝言ゲームのような状況が3カ月以上続いており、スピード感を持ってほしいという顧客に申し訳ないです。

 質問者もマネジャーも、両方とも悪くありません。悪いのは部門を統括する責任者(部門長)です。身近な部内のことなので状況を把握しているはずです。マネジャーは、短時間勤務で役割の一部を果たせなくなっているので、それを補うべく体制を見直さないといけません。部門長失格です。

マネジャーは何も気にする必要はない

 質問者の上司であるマネジャーは、質問者や部下に迷惑をかけているのではと気にしていると思います。プロジェクトリーダーという立場上、職責を果たさないといけないという責任感と現実との板挟みになって、本人もつらいのではないでしょうか。このような状況になると、ストレスがたまり体によくありません。

 マネジャーは何も気にせずに、短時間勤務を続けてください。法令で認められている当然の権利だからです。質問者や同僚は、そのことは理解しておいてください。

 育児・介護休業法により、会社は、3歳未満の子どもを養育する社員の希望があれば、1日の所定労働時間を原則6時間までとしなければなりません。

 筆者の顧客で、小学校入学や小学3年生まで、あるいは小学校卒業までというように短時間勤務ができる範囲を広げている会社があります。特に大企業では、緩和していることが多いです。質問者の会社は、小学校卒業までのようです。

 短時間勤務は、本人の希望により制度を活用できます。子どもの面倒を親にみてもらえるなどで通常勤務を続ける社員もいますが、そういった環境にある社員は限られます。保育所に預けていても送迎があるので、短時間勤務する必要があると思います。

 育児しながら勤務している社員は多いです。事情に合わせて、会社が認めている条件下で短時間勤務制度を大いに活用すればよいのです。