Q.42歳、転職活動中のITエンジニアです。経験とスキルはあるほうで、中規模以上のIT企業を狙って応募しています。あるIT企業の書類選考を通過し、面接に至りました。面接は好感触でしたが結果は不採用でした。不採用の理由が知りたくて連絡したところ、答えてくれません。採用担当者から不採用通知の内容と同じことを言われただけです。理由ぐらい教えてくれてもよいと思います。いかがでしょうか。
質問者は、面接での雰囲気は良くて好感触だったと言います。不採用の理由を知りたいという気持ちは理解できます。
会社が不採用の理由を述べる義務はない
会社には、採用の自由があります。会社側の判断であり、不採用だった場合にその理由を述べなければならない義務はありません。
仮に、面接まで終えた質問者に不採用とした個別理由を伝えたとしましょう。会社にとっては、それを伝えたことで、不要なトラブルに発展するリスクがあります。質問者が望む(納得する)ような理由を具体的に述べる会社は、筆者が知る限り、ありません。
質問者は経験やスキルに自信を持っています。一方、会社側は期待する経験や能力、スキルが不足していると判断したとします。質問者は、どのような表現で伝えられても、不採用の理由に立腹することでしょう。納得できずに反論したくなるはずです。
質問者が会社に不採用の理由を聞けたとしても、「総合的に評価した結果です」といった抽象的な回答をもらえる程度です。不採用通知の内容と同じです。
筆者は職業柄、会社が用意する不採用通知をたくさん見てきました。採用側の会社から、不採用通知の体裁や文章、通知方法について相談を受けることがあります。
通知はおおむね、郵送やメールで行われます。不採用の理由は書きません。会社によって表現の違いはありますが、不採用通知には3つのことが書かれています。要約すると「選考について慎重に検討した」「多数の応募の中からの判断であり残念」「今回は採用を見送る」という文章です。
表現に少々の違いはあっても、骨子は同じです。この他は、応募書類の返却有無や取り扱いについての記載があるぐらいです。