職場では、様々なトラブルが起こるもの。最近特に多いのは、過重労働や残業代未払いなど働き方改革に関連するトラブルだ。パワハラやセクハラ、マタハラなど、コンプライアンスに関する問題も増えている。本連載では、多くのIT関連企業の労務コンサルティングを手掛ける社労士の杉本一裕氏が、職場で起こる労務トラブルの相談にお答えする。
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職場では、様々なトラブルが起こるもの。最近特に多いのは、過重労働や残業代未払いなど働き方改革に関連するトラブルだ。パワハラやセクハラ、マタハラなど、コンプライアンスに関する問題も増えている。本連載では、多くのIT関連企業の労務コンサルティングを手掛ける社労士の杉本一裕氏が、職場で起こる労務トラブルの相談にお答えする。
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顧客との定例会議の直前、「外せない急用ができた」と休暇を取った同僚。後日、その「急用」はゴルフだったことが判明しました。一緒に行った他のメンバーがSNS(交流サイト)でゴルフの様子を投稿したことから分かりました。カバーしたITエンジニアは、腹が立っておさまらないようです。
基幹系の人事給与業務パッケージの入れ替えを検討しているというユーザー企業担当者。「後で費用が膨れては困るので、品質面を含め、お薦めのパッケージはあるでしょうか」という質問をいただきました。
裁量労働制で働く24歳のシステムエンジニア(SE)は、1日につき1時間のみなし残業手当が支給されており、これ以上残業しても手当の額は同じといいます。このSEの働き方に、裁量の余地はなさそうです。
ITエンジニアがシステム本番稼働前に有給休暇の申請をしたところ、上司から「休暇が取れる状況じゃない」と言われました。取れないのなら、せめて手持ちの休暇を買い取ってほしいという相談です。
大手IT企業に勤めている中級職のシステムエンジニア(SE)から「面談でマネジャーから今回『高評価を付けたよ』と言われました。この言葉は信用できるのでしょうか?」との相談があります。
IT企業に勤務するエンジニアです。現在、会社貸与のスマートフォンを使用しています。出社や退社の勤怠管理はスマホアプリに入力(打刻)します。その際、位置情報も取る仕組みです。行動監視されているようでとても嫌な気分です。プライバシー上、問題はないのでしょうか。
42歳、転職活動中のITエンジニアは、あるIT企業で面接を受けたところ、不採用でした。不採用の理由が知りたくて連絡したところ、答えてくれません。「理由ぐらい教えてくれてもよいと思います」と考えています。
新人事制度として「ジョブ型雇用」を導入する予定のIT企業に務めるエンジニア。「エンジニアの職務の違いは曖昧で、ジョブ型雇用の意味がよく分かりません」と質問を寄せました。
顧客対応のため出張したエンジニア。会社が支給する宿泊費は定額ですが、部長や課長職のエンジニアの支給額が自分より300円高いと知りました。「ホテルに支払う宿泊料金は同じなのにおかしい」と不公平感を募らせています。
管理職への昇格試験にパスした、大手IT企業に勤めるマネジャーが「管理職になると残業手当はない」と友人から聞きました。昇格後も裁量労働制で残業手当(定額残業手当や休日出勤手当)が支給されているので「僕は管理職なのでしょうか」と質問を寄せました。
中間管理職のシステムエンジニア(SE)が、炎上プロジェクトの対応を任されました。そこに火消し要員として他部門の同期SEも投入されました。ところが、冬の賞与額は友人SEのほうが上だったので「応援要員のほうが評価されやすい気がして不満です」と話しています。
28歳のシステムエンジニア(SE)が、就業中の外出がばれたと言ってきました。「うっかりしていた」と反省の色はありませんが、その後上司から電話でさぼっていないかの確認と、作業遅延に関する愚痴と叱責が長々と続き「監視されているみたいで、つらいです」と訴えています。
IT企業に勤める男性から、子供の扶養手当について質問です。妻の転職先は、子供の扶養手当が1人につき2万円支給されます。このビッグな扶養手当が欲しいので、子供を妻の扶養にする申請をしたのです。ところが、不支給となるとのことです。
再雇用システムエンジニア(SE)が会社から「今後の健康診断は、必要であればプライベートタイムに自己負担で受診してほしい」と言われました。「ひどい」と感じています。会社はこうした従業員に対して受診させる義務はあるのでしょうか。
中堅のシステム開発会社のシステム部は、共有フォルダーに部内の住所録を保存しています。同部の部員に対し、年末になると部門長が更新を依頼するそうです。年賀状の送付のためであり「このような部門運用はやめてほしい」と感じています。
受注提案時の概算費用と、企画フェーズ終了後に再提出した費用に大きな差が生じたことで、顧客を怒らせてしまったエンジニア。「顧客と妥協点を探る打ち合わせは重い雰囲気でつらいです」と相談を寄せました。
個人事業者としてフリーランスで働いているシステムエンジニアから質問がありました。仕事先から「インボイス制度の事前準備のため、会社から登録番号(適格請求書発行事業者登録番号)の通知依頼があるようだ。登録番号はあるか」と聞かれ、不安を覚えています。
会社から業務用スマートフォンが貸与されているというITエンジニアが、一時的にそれを紛失しました。数時間探した結果、見つかったので会社や上司には紛失のことを報告していません。「通常、すぐ会社に報告するものなのでしょうか。報告するか否かで悩みました」という相談です。
システムサポート部門に勤務しています。部長は、日報や週報などのメール報告を逐一求めます。ですがそれに対しての返信はなく、メールには目を通していないことが多いのです。相談メールぐらい読んでよ!と言いたいです。
新卒入社3年目のシステムエンジニア(SE)からの相談です。上司である課長SEはプログラミング経験がないと自慢げに話します。その上司に、「なぜプログラミングに遅れが出るのか不思議だ」「設計書通りにつくるだけなので簡単だろう」などと言われ、パワハラを恒常的に受けている気分だと言います。