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サービスに貢献するユーザーへの還元を重視

 ブロックチェーンを活用してサービスに仮想通貨の要素を取り込む仕組みは、楽天が2018年2月に打ち出した「楽天コイン」構想に近いものだ。楽天コインは世界各国で展開している事業を1つに束ね、シナジーをもたらす意味合いが強かった。LINE社がこのようなプラットフォームを提供するに至った理由はどこにあるのだろうか。

 代表取締役社長CEOの出澤剛氏は、ユーザーとサービスの関係を変える狙いがあると話す。現在はSNSや口コミサイトなど、多くのサービスでユーザーが情報を提供する立場となっているが、そうしたユーザーの貢献に対して、サービスを運営する側が適正に還元していないのが現状だという。

 その理由は、非常に多くの参加者が日々小さな貢献をする仕組みであるため、サービスを提供する側が適正な価値を判断しづらく、システムが複雑化しやすいためだと出澤氏は説明する。そこでLINE Token Economyでは、ブロックチェーン技術を活用してLINKやLINK Pointを流通させ、それをサービスに貢献したユーザーに提供するという仕組みを取ることで問題を解消し、サービス提供側とユーザー側の双方にメリットをもたらしていくことが狙いだという。

 それゆえ今回発表されたdAppは、Q&Aや口コミ、未来予想など、いずれも何らかの形でユーザーが積極的に関わることでコンテンツの充実度が高まるCGM(Consumer Generated Media)の要素を多く取り入れたものとなっている。また今後は「LINE LIVE」「LINEマンガインディーズ」など、LINE社が既に展開しているCGM系のサービスにLINE Token Economyを導入することを考えているという。

ユーザーの貢献に応じてLINK Pointなどを提供するという性格上、dAppとして提供されるサービスはCGM要素を含むものが多くなるようだ。写真は既にβ版が公開されているという、Q&Aによる知識共有dApp「Wizball」。2018年9月27日のLINE社記者説明会より(筆者撮影)
ユーザーの貢献に応じてLINK Pointなどを提供するという性格上、dAppとして提供されるサービスはCGM要素を含むものが多くなるようだ。写真は既にβ版が公開されているという、Q&Aによる知識共有dApp「Wizball」。2018年9月27日のLINE社記者説明会より(筆者撮影)
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 さらに、LINE社以外にもLINK Chain上でサービスを提供できる仕組みを用意することで、エコシステム自体を広げ普及を推し進める方針だという。一方で出澤氏は、LINKのICO(Initial Coin Offering、仮想通貨による資金調達)はしないと明言しており、LINKやLINK Pointは、あくまでプラットフォームの拡大を重視して運用されることとなるようだ。