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半年遅れの開始、Google Play Musicとの調整に手間取った?

 YouTube Musicは米国などいくつかの国で2018年5月に提供を開始しており、日本ではそれから約半年遅れでの提供となる。さらに筆者は今回の発表で、気になった部分がある。それは、同日に発表されたYouTubeの有料サービス「YouTube Premium」向けのコンテンツである。

 YouTube Premiumでは、人気YouTuberなどが出演する「The Fake Show」「隙間男」などの有料限定作品が配信される。だが実は、これらの作品の配信が発表されたのは2017年12月17日に実施されたイベント「YouTube FanFest」。つまり発表から配信開始まで、約1年もの時間を費やしているのだ。

YouTube Premiumでの配信が発表された「The Fake Show」など2作品は、2017年12月17日に実施された「YouTube FanFest」で発表されたものだ。写真は同イベントより(筆者撮影)
YouTube Premiumでの配信が発表された「The Fake Show」など2作品は、2017年12月17日に実施された「YouTube FanFest」で発表されたものだ。写真は同イベントより(筆者撮影)
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 なぜこれだけの遅れが生じたのか。作品自体の制作に時間がかかった可能性もあるが、消費が早く制作にスピードが要求されるYouTube上のコンテンツだけに、それは考えにくい。それよりむしろ、グーグルがYouTube Musicを展開するに当たって、同社のもう1つの音楽配信サービスであるGoogle Play Musicとの関係を調整するのに時間がかかり、それが当初の予定よりもサービス提供が遅れる要因となったのではないだろうか。

 YouTube Premiumはもともと、「YouTube Red」という名称で2015年から提供されている。各種報道によると、グーグルはYouTube Redでの音楽配信に向けた取り組みを進めていたとされており、それが現在のYouTube Musicとなっている。

 だがYouTube Musicを提供するには、同種のサービスとなるGoogle Play Musicとの競合という問題を解決する必要があった。しかも、広告によるビジネスが主体であるYouTubeと、有料のコンテンツ販売がビジネスの主体であるGoogle Playとでは、コンテンツに対する考え方や展開手法が大きく異なる。そうしたことから両サービス間の調整、そしてそれぞれにコンテンツを提供している事業者との調整に時間がかかり、YouTube Redが展開されていなかった日本でのYouTube MusicおよびYouTube Premiumの提供が遅れたと言えそうだ。